ポルシェの新型「911」に登場するハイブリッド・バージョンの技術的な情報が明らかに
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ポルシェの992型と呼ばれる新型「911」に今後追加される電動化バージョンについて、技術的な情報が明らかになった。992型が市場で販売されるのは7年間の予定で、その間にマイルド・ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッドの両方が登場することになるという。以前、同社のオリバー・ブルームCEOは、911のプラグイン・ハイブリッド・バージョンは2020年後半頃にデビューし、「史上最もパワフルな911になり、最高出力700hpも可能だろう」と語っていた。

ポルシェのアウグスト・アッハライトナー氏が英国の自動車メディア『Autocar』に語ったところによると、「カイエン」と「パナメーラ」のハイブリッド・モデルや「918スパイダー」で培った経験を生かして、992型にハイブリッドの技術を詰め込むという。それだけでなく「将来は完全な電気化が可能になるだろう」とコメントしている。

992型の新しい8速「PDK」デュアルクラッチ式ATギアボックスは、その後部にディスク型電動モーターを一体化することが可能だという。992型のエンジンベイの限られたスペースに、電動テクノロジーを詰め込むことは簡単ではないが、新型PDKは従来より全長が100mm短くなっている。その一方で、電気モーターがアシストするパワートレインからの強力なトルクにも対応できる。4輪駆動システムもグレードアップされ、前輪に50%の駆動力を伝えることが可能になるようだ。ブレーキ・ブースターは現在の電気機械式から918スパイダーと同様に完全に電気式となり、エネルギー回生能力が高まる。

ハイブリッド・モデルのバッテリーはフロントに搭載されることで、伝統的にリア・ヘビーな911の前後重量配分が改善される効果も期待できる。『Autocar』によれば、アッハライトナー氏はハイブリッド化される911の性能について具体的な数値を明らかにしなかったというが、参考までに挙げると「パナメーラ ターボ S E ハイブリッド」の電気モーターは最高出力136ps、最大トルク400Nmを発生する。これが最高出力550ps、最大トルク770Nmの4.0リッターV型8気筒エンジンと組み合わされ、システム合計で680psと850Nmとなる。もし、この電気モーターが、450psと530Nmを発生する992型カレラSのパワートレインに組み込まれたら、理論上では最高出力580ps程度になりそうだ。それではブルームCEOの言う700hpに達しないので、おそらく今後登場する992型「911ターボS」のエンジンがハイブリッド・バージョンのベースとなる可能性が高いと思われる。パナメーラ ターボ S E ハイブリッドの電気のみによる航続距離は50kmとされているが、より軽量な911がベースなら、ガソリンを燃やさずにもっと長い距離を走行できるようになるだろう。


By ANTTI KAUTONEN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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