Lamborghini Huracán Performante Spyder
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最高出力640psの自然吸気V型10気筒エンジンを搭載するランボルギーニウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダー」は、言うまでもなく速い。だが、パワフルな大型エンジンは、"ペルフォルマンテ"という物語の一部に過ぎない。革新的な複合素材から巧妙なエアロダイナミクスに至るまで、多数のハイテクな要素が組み合わされて、このランボルギーニを最強のサーキット・ウェポンたらしめているのだ。


アエロディナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ
最高出力640psとなれば、駆動力を最大限に高める必要がある。全ての力をしっかりと路面に伝えるため、7速デュアルクラッチ・トランスミッションを介して4輪にこのパワーは配分される。ランボルギーニによれば、0-100km/h加速は3.1秒で、クーペに遅れることわずか0.2秒だ。感覚的にはほぼ同じといって差し支えない。

ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダーのフロントは、ヘッドライト部分に施された独特の形状のライトバーが目を引くが、最も注目に値する技術はさらにその下に隠れている。フロント・スプリッターにあしらわれた「ALA」のロゴは、「Aerodinamica Lamborghini Attiva」(アエロディナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ)の頭文字をデザインしたものだ。

ペルフォルマンテに使用されているカーボンファイバーについて特筆すべき点は、これが手作業の多い従来の製法で作られたわけではないということだ。代わりにランボルギーニは「フォージド・コンポジット」と呼ばれる複合材を開発した。これは切断されたカーボン素材に樹脂をしみ込ませて金型に数分間押し込み、加圧しながら高温で加熱することで硬化成形する。

しかし、このフロント・スプリッターに注ぎ込まれている技術は、それを成形する素材だけに留まらない。


フロントでビジネス、リアでパーティー
リア・ウィングもランボルギーニのフォージド・コンポジット製だ。ランボルギーニのALAシステムは、ダクト内に設置されたフラップを開閉する電子制御システム「LPI」(Lamborghini Piattaforma Inerziale/ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ)と連動し、高速コーナリング時は最大のダウンフォースを与え、直線における加速走行時は空気抵抗を最小限に抑える。

LPIは、500ミリ秒未満でこれらのフラップを開閉可能だ。こうした電子作動式のアクティブ・エアロダイナミクスは、従来の油圧式システムに比べて反応が素早いだけでなく、信頼性が高くて軽量であるとランボルギーニは主張する。

ペルフォルマンテのリア・ウィングをよく見ると、内部が空洞になっていて下面に細長い穴が並んで開けられていることに気付く。大きなダウンフォースが必要ない場合、例えば最高速度325km/hを目指す時などは、ウイング内部の空洞を通った空気をこれらの穴から逃がすことで、ウィングの効果を相殺することができるのだ。

リア・スポイラーを機能させる空気は、左右どちらかのステー内部を通ってダクトから出ていく。そして、おそらく最も印象的な仕掛けは、この二等分された空気の流れを左右で別々にコントロールできることだ。激しいコーナリング時にはダウンフォースが必要なリアの内輪側のみが効果を得て、もう片側は空気の流れを遮断することでダウンフォースを抑えることができる。


ルーフが開くまでわずか17秒
前述のALAシステムが初めて採用されたのは「ウラカン・ペルフォルマンテ・クーペ」だが、新たに加わったスパイダーでもハイテクなエアロが全て採用されており、適所で効果を発揮する。アルミニウムとカーボンファイバーによる車体はそれ自体に十分な剛性があるため、ルーフを切り取っても剛性低下は最小限に留めることができた。

ファブリック・ルーフは50km/h以下であれば走行中でも17秒で開閉できる。リアウィンドウはキャビン内のスイッチによってルーフとは独立して開閉可能だ。コックピットの真後ろにあるサイド・フィンにはダクトが備わり、キャビン内の乱流を減らすように設計されている。

当然ながら、キャビン内で会話する際は、V10エンジンがレッドゾーンの8,500rpmであげる轟音よりも大きな声で話さなければならない。これは相当大変になるとだけ言っておこう。


スイッチ1つで性格が一変
ドライバーは運転席から簡単に、ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダーのパフォーマンスを変更することが可能だ。「ANIMA」と呼ばれるランボルギーニのドライブ・モード・システムは、ステアリング・ホイールの下に備わる赤いトグル・スイッチによって「ストラーダ(公道)」「スポーツ」「コルサ(レース)」の各モードから選択できる。

ストラーダからスポーツに切り替えると、ペルフォルマンテ・スパイダーは完全に変貌する。エキゾーストのフラップが開き、ドライバーがスロットルを閉じる度にバックファイアーが発生する。スタビリティ・コントロールはある程度リアのスライドを許容するように調整され、ステアリングは反応が鋭くなる。つまり、本気で運転に集中する準備ができていない限り、スポーツ・モードに切り替えてはならないということだ。

ステアリングの左に並んだボタンは、デジタル・ゲージ・クラスターの表示を変える。3つのボタンの真ん中を5秒間長押しすると、ALAの設定がディスプレイに表示され、ドライバーはクルマのダウンフォースが最大化されているのか、それとも空気抵抗が最小に抑えられているのかを確認することができる。


足し算+引き算=完璧
まず、最高出力640ps/8,000rpmと最大トルク600Nm/6,500rpmを発生するV10エンジンを用意。さらに、複合素材を多用して35kgの軽量化。そして、強化されたサスペンションのセットアップと革新的なエアロダイナミクスのパッケージを追加。この方程式の答が、ランボルギーニがこれまで作った中で最もサーキットを速く走れるクルマとなった。クーペの「ウラカン・ペルフォルマンテ」は2016年にニュルブルクリンク北コースで当時の量産車最速となる6分52秒01というラップ・タイムを記録した。このタイムは約1年後、ポルシェの「911 GT2 RS」に抜かれたが、ランボルギーニは同じ方程式を今度はフラッグシップの「アヴェンタドール」に当てはめ量産車最速の座を奪還した。

しかし、今回ご紹介してきたウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダーには更なる魅力が備わっている。さあ、ルーフを開けてドライブに出かけよう。こればかりは911 GT2 RSにも真似できない。このクルマは驚くほど速く、紛れもなく美しい。3,561万3,532円(税別)という高額にも関わらず、お買い得な気さえしてくる。簡単に言えば、ランボルギーニ史上最高のスポーツカーということだ。


By Autoblog Staff
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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