ポルシェ初の電気自動車「タイカン」、予約客の全員が購入すれば初年度生産分は既に完売
ポルシェ初の電気自動車(EV)タイカン」は、来年中ごろに生産開始となり、納車は早くても1年先になる予定だ。にもかかわらず先行予約の受注状況はきわめて好調で、ポルシェのオリバー・ブルームCEOは既に増産の計画を明らかにしている。そして先日開催されたLAオートショーでは、ポルシェ米国法人のクラウス・ツェルマーCEOが「もし、(先行予約した人)全員が購入すれば、初年度生産分は既に完売ということになります」と『CNET』の取材に語った。

ポルシェは当初、タイカンの生産台数を年間2万台と計画していたが、この数字はセダンとワゴン型ボディの「クロスツーリスモ」を合わせて3万台まで引き上げられる可能性がある。ポルシェはその製品と将来性に自信を持っており、EV専用の生産ラインと塗装ブースが備わるツッフェンハウゼン工場で増産に乗り出そうとしている。

EVの需要が高いノルウェーにおけるポルシェの年間新車販売台数は通常600台ほどだが、タイカンの先行予約サイトが開設された時には、この国だけで3,000人近い顧客が生産リストに名前を載せようと、約25万円の払い戻し可能な予約金を支払ったという。米国内に約200カ所あるポルシェのディーラーで起きていることに関するインターネット上のコメントや報道に基づくと、米国でもこれと同様の反応が見られる。ディーラーは割り当て台数をまだ知らないようだが、EVに特化した情報サイト『Inside EV』によると、各店舗50台になる見込みだという。もし、米国内の全ディーラーに50台のタイカンが入荷されたら、米国だけで約1万台となり、ツェルマーCEOのコメントを裏付ける数となる。

この予約金の扱いについては、米国ではノルウェイやフランス、ベルギーのように単純ではないようだ。タイカンの購入を希望するある米国人は、ワシントン州ベルビューのポルシェ・ディーラーで注文書を提出した際に、一切お金は要求されず「2,500ドルの予約金は、後日ポルシェから求めがあったらご入金いただきます。それまでご自身のためにお使いください」と言われたと、ある記事のコメント欄に書き込んでいる。だが、別の人物は5,000ドルの予約金をあるディーラーに支払い、自身の前に既に33人が予約していたと述べている。そしてご紹介する3人目の予約者は、前述のベルビューの同じディーラーで自分は予約金を払わなかったが、他の購入希望者たちが予約の列に割り込む方法として予約金を支払おうと試みていたと語る。

ツェルマーCEOによると、タイカンを予約した人々の半数以上がこれまでも現在もポルシェのクルマを所有したことがないという。しかし、ここで重要な情報は、同CEOがどこから顧客を獲得したかを明らかにしたことだろう。ツェルマーCEOは「概して、我々のソース・オブ・ビジネス(収益源)を参照すると」と前置きした上で、「他ブランドから流入してきた人々は、アウディやBMW、メルセデスからです。しかし今のところそのナンバーワン・ブランドはテスラです」と語った。

あるノルウェー人の予約者は、愛車のテスラ「モデルS」が、ファミリーカー向けに偏り過ぎていると感じており、よりパフォーマンスにフォーカスしたクルマを求めてタイカンの予約を申し込んだと語る。モデルSの性能はそれ自体を考えれば十分魅力的だ。しかし、タイカンにはそれ以上の魅力を見出すことができるだろうし、実際に発売されたら市場への影響はさらに大きくなるだろう。


By JONATHON RAMSEY
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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