マヒンドラ「ロクサー」がジープの権利を侵害しているとしてFCAが起こした訴訟、マヒンドラ勝訴の報道は誤り
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マヒンドラ対フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の訴訟について、インドの一部メディアが、米国国際貿易委員会(ITC)の調査でマヒンドラ側が勝訴したと報じ、その他のメディアでも広く報道された。だが、事実は異なるようだ。FCAが言うには、今月中に最終決定が下される予定とのこと。

報道では、マヒンドラが提出した法廷での最終決定に事実上影響を持たない弁論趣意書を引用している。この弁論趣意書は専門用語でかなりはっきり述べられている。しかし、FCAは審理を受けて似たような弁論趣意書を公開した。両者の弁論趣意書は以下の通りだ。

マヒンドラ:マヒンドラの車両が、承認を受けたグリル・デザインを含むもしくは使用している場合、FCAがこの調査を進めることは、契約上禁じられています。証拠はマヒンドラのロクサーが承認を受けたグリル・デザインを使用していることを示しています。すなわち、マヒンドラはFCAがこの調査を進めることは契約上禁じられているという証拠の優越により、立証責任を満たしているという事実認定をその書類が立証しています。

FCA:マヒンドラは、FCAの申し立てのすべてが2009年の合意という狭い範囲に該当していることを提示するという義務の実行を怠っています。そのため、被申立人に対して調査は進められるべきです。

これらの声明は両社の見解を示しているが、米国ITCによる決定はまだ下されていない。

よくご存じない人のために説明すると、この一連の紛争は、マヒンドラ「ロクサー」(写真)のフロント・グリルのデザインについて争っているものだ。FCAによれば、ロクサーのフロント・グリルは、ジープに酷似しており、ロクサーが「ラングラー」の販売に影響を及ぼす懸念があるとしている。とはいえ、マヒンドラ ロクサーは、米国では公道走行が認可されていないため、FCAのジープの販売台数を奪うことは実際には難しい。そして、2009年にこの問題に関して両者間で署名された合意書が存在する。FCAが認めたクラシック・ジープのトレードマークであるグリルとは異なるグリル・デザインを使用する限り、マヒンドラに対して侵害提訴しないと合意しているのだ。マヒンドラのグリルは、スラットが7つではなく5つしかないため、ジープのデザインと異なっていると主張することはできる。だが、昔の「ウィリス」に非常によく似ていることは確かだ。また、2009年にマヒンドラと合意したのは現在のFCAではなく、当時のクライスラーだったということが問題を曖昧にしている。

正式決定が下されるまで、まだ1カ月近くある。我々は、愉しいディーゼル・オフローダーの米国販売許可がマヒンドラに下りるかどうか、今後も注目していきたい。


By ZAC PALMER
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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