FCA、次期型「パンダ」とプラットフォームを共有する小さなイタリア製ジープの生産を計画中
FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は、現在フルに活用されていない製造設備で生産される新型モデルを導入し、欧州での生産を強化しようとしている。その新型モデルの中には、現行「レネゲード」よりも小さな、新しい小型ジープがあると、自動車業界情報メディア『Automotive News』が報じた。

FCAのマイク・マンレー氏は今年初め、エントリー・レベルのジープについて言及し、そのクルマが欧州や、恐らくは中南米の顧客をターゲットにすると語った。6月には英国の自動車メディア『Autocar』が、その登場は2022年になると予想した。新型の"ベビー・ジープ"は、イタリアのトップセラー車であるフィアットパンダ」と同じ、イタリア・ナポリ近郊のポミリアーノ・ダルコ工場で生産される見込みだ。現行モデルのパンダは2011年に登場しており、もし2022年にモデルチェンジするとしたら、小型ジープとプラットフォームを共有する可能性がある。あるいは、この新型ジープがパンダの実質的な後継車となるかもしれない。これまでフィアットの主力製品の1つだった「プント」は今年8月に生産が終了し、イタリア南部にあるメルフィ工場におけるその分の生産能力は、代わりにジープ「コンパス」の生産に使われる。コンパスは、これまで欧州内では生産されていなかった。

フィアットのモデル・ラインナップは「500」ファミリーとパンダのみに縮小され、また、500は欧州におけるFCAの主要な電気自動車(EV)にもなる。この500のEVモデルがイタリア・トリノで生産されるのか、それとも内燃エンジンを搭載する500と同じポーランドで作られるのか、現時点ではまだ決まっていないようだ。同車については、次期型500に「ジャルディニエラ」のバッジが付いたワゴン・バージョンも追加される可能性がある。

アルファ ロメオ・ブランドに関しては、「ステルヴィオ」よりもさらに大型のSUVが追加される計画で、ベースとなるのはマセラティ「レヴァンテ」のプラットフォームだ。レヴァンテの売れ行きは、近頃中国において思わしくないものの、マセラティ自体は良い兆しが見られる。2020年には遂に2+2シーターのグランドツアラー「アルフィエーリ」が投入され、そのコンバーチブルとEVバージョンが続く予定だ。『Automotive News』の情報源によると、アルフィエーリはイタリア・モデナで生産されるという。

これらの計画の中に、伝統あるランチア・ブランドの名前は出てこない。ランチアは、現行の500やパンダと同じプラットフォームをベースにしたハッチバック「イプシロン」のみに販売を縮小している。しかし、今年10月にイプシロンはイタリアでパンダに次ぐ2番目に売れたクルマとなった。これによってFCAはイプシロンを無視できなくなったようだ。しかし、だからといってパンダと同じく旧態化したイプシロンの後継モデルに開発費を投資する余裕があるとは思われない。ランチアの将来については、近日中にはっきりしてくるだろう。


By ANTTI KAUTONEN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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