映画『キングスマン』の撮影に使われた、リア・エンジンのスバル「WRX STI」が売り出し中!
最近、映画でスバル「インプレッサ WRX」を見る機会が多い。最も有名なのは『ベイビー・ドライバー』で活躍した赤いWRXだろう。この作品では後輪駆動に改造されたWRXがスタントに使われていたが、そのうち2台が既にネット・オークションを通じて高値で取引されている。それに比べると知名度は劣るが、スパイ映画『キングスマン』に登場した黄色い「インプレッサ WRX STI」が現在、オークション・サイトの『eBay』に出品されている。こちらはある意味『ベイビー・ドライバー』以上に興味深い改造が施されているようだ。

画像を見れば一目瞭然だろうが、これは普通のWRXではない。外観はノーマルに近いが、内部に秘密が隠されている。後部のトランクを開けるとそこにスバルが誇る水平対向4気筒"ボクサー"エンジンが搭載されているのだ。さらにキャビンを覗くとステアリング・ホイールが2つある。1つは英国で標準仕様の右ハンドルだが、もう1つは後部座席側に備え付けられている。

'Kingsman' Subaru WRX isn't your typical rear-engined stunt car
この映画を見た人なら(まだならぜひご覧になることをお勧めする)、なぜハンドルが2つあるのか、もうお分かりだろう。見ていない人には、簡単に説明しよう。主人公がWRXを猛スピードで後退させながら、狭い道路を運転して警察から逃げるシーンがあるのだ。

『キングスマン』の撮影スタッフは、実際にWRXを後ろ向きに走らせてこのシーンを撮るのではなく、WRXのボディをシャシーから切り離し、180度反転させて再び取り付けた。つまり、通常の位置にあるように見えるステアリングは、ボディを反転させた後に追加された"偽ステアリング"で、実際のステアリング、6速シフトレバー、ペダル類は、トランクに面した後部座席の方にある。

'Kingsman' Subaru WRX isn't your typical rear-engined stunt car
出品者によると、この"鷹目"と呼ばれるインプレッサは、英国仕様のWRX STI Spec Dで、トランク内に搭載されているエンジンには、コスワースのガスケットとスタッド・キットや、RCMヘッダーなどのアップグレードが施されているという。ただし、現在はスターターモーターが不調であるため、キーを回しても始動しないそうだ。だが、押し掛けすれば快調に走ると、出品者は主張する。走行距離は6万7,000マイル(約10万8,000km)。車内にはロールケージも溶接されているが、イエローのペイントは汚れているだけでなく剥がれている箇所もあるようだ。

このWRXはeBayに出品されているものの、販売形式はオークションではなく、5,950ポンド(約86万円)という価格で売り出されている。この出品者は、同じ作品で使用されたWRXを他に2台所有しているとのこと。通勤や長距離ドライブで乗るには向かないが、地元のイベントなどで披露するにはピッタリのクルマだろう。ただし、グレムリン(車や機械などに故障を起こすといわれる妖精)が悪さをすることは確実なので、注意が必要だ。



By TONY MARKOVICH
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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