【ビデオ】世界初! 3Dプリント技術で作り上げたチタン製ホイール
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HREパフォーマンス・ホイールとGEアディティブ社のAddWorksが共同で製作した新しいホイールを発表した。3Dプリント技術を使ってチタンでホイールを製作するのは、世界初の試みだという。

「AM(積層造形)」とも呼ばれる3Dプリント技術が自動車部品の製造に使われるのは珍しいことではない。ポルシェ稀少なクラシック・モデルのパーツを少量生産するのに採用しているし、アウディ1936年型アウトウニオン「タイプC」の1/2サイズのレプリカを金属3Dプリントによって製作した。チタン3Dプリント技術は航空宇宙産業や医療の分野で使われているが、ブガッティはこれによって複雑な形状のブレーキ・キャリパーを作り上げた

HRE社が通常の鍛造ホイールを作る場合、100ポンド(約45kg)のアルミニウムの塊を削って20ポンド(約9kg)のリムにするところから始まる。今回「HRE3D+」と名付けられたこのプロジェクトでは、このような工法や従来のやり方では量産が不可能なリムを作り出すことを目指したという。同社が生産している2種のホイールをもとに、デザイナーが新たに描き出したのは、3次元で格子が交錯するデザインのリムだ。組紐とSFの世界を融合させたようなこのホイールは、宇宙のワームホールをこじ開け、ヘルボーイが世界を終末へ導く力を解き放ったかのように見える。

GEの技術者はまず、ホイールを5つのセクションに分割した。これによってホイールは、5本のスポーク、中央部分、カーボンファイバー製リムという計7つのパーツで構成されることになった。GEではアーカム社のEBM(電子ビーム金属積層造形)3Dプリンタを2台使い、チタン・パウダーを電子ビームで溶解し固体に成形する方法で個々のパーツを作成。この素材を使うことによって、鋳造よりも材料特性に優れ、展伸材に匹敵する残留応力が非常に少ないコンポーネントを作り出すことができるという。

手作業で仕上げるため、一時的な加熱や形成時に必要なサポート材が不要となった。鍛造で出る残りかすは材料全体の80%にもなるが、この工法ではほんの5%ほどで、しかもリサイクル可能だ。スレッドや接着面にはCNC加工が施され、パウダーコーティングやクリアコートをせずにチタン製留め具でリムに固定されている。HREは最終的な重量を公表していないが、組み立て上がった寸法は前輪が20 × 9インチ、後輪が21 × 21.5インチとされている。

このコンセプト・ホイールは、ドイツ・フランクフルトで開催されたFormnext国際見本市に16日まで展示されていたが、HREとGEアディティブはタッグを組んで「ホイール技術の未来」に注力していくということなので、今後も両者によって製作されたホイールを目にする機会はあるだろう。製品化されたらかなり高価な物になることは間違いないが、これはホイール版のハイパーカーと考えれば良い。例えば500万ユーロ(約6億4,300万円)のブガッティ「ディーヴォ」などは、このホイールを履くに相応しいクルマと言えるだろう。



By JONATHON RAMSEY
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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