Icon 1966 600 Giardinetta Derelict Fiat EV
シティカーと電動パワートレインは相性が良いというのであれば、小さなフィアット「500」はグリーン・テクノロジーに最適と言えるだろう。フィアットは現行型500をベースにした電気自動車「500e」を販売しているが、もっとクラシックな雰囲気がお好みなら、こんなクルマはいかがだろう? 旧いクルマのレストモッドを得意とするアイコン社のジョナサン・ワードCEOとクルーたちは、電気自動車(EV)の専門家であるステルスEV社の協力を得て、1966年型フィアット「500 ジャルディネッタ(ジャルディニエラ)」を素敵なEVに変身させた。

フィアット ジャルディネッタ EV Derelictと名付けられたこのプロジェクトは、オリジナルのエクステリアを生かし、1966年製の名車に電動パワートレインを搭載した。4人乗りの室内はそのままで、テスラ製のバッテリー・モジュールをフロントに2つ、リアに4つ搭載してバランスを保っている。これにオリオン製バッテリー・マネージメント・システムを組み合わせ、AC35モーターが最高出力約80hp、最大トルク約136Nmを発生。単速ギアボックスを使って最大5,000rpmまで、そのトルクを100%発生させることができる。

試験走行ではこのバッテリーを搭載して、100km/h程度の速度で200km近い距離を走れたという。そこまでスピードを上げない街中だけなら、1回の充電で240km程度の距離を走れるだろうとアイコン社は見積もっている。念のために言っておくと、このクルマにはヒーターは装備されているがエアコンはない(冷房も可能だが値が張るし、折り畳み式のルーフを開ければ必要ないだろう)。

インテリアは船舶用のビニールで張り替え、一部アクセントにイタリア製レザーを取り入れている。さらにアイコン社はウェザーストリップと窓ガラスのシールを交換し、騒音や振動を軽減するダイナマットを装着して、2気筒エンジンで走っていた1960年代とは比べものにならないほど静かな室内を実現させた。バッテリーによる重量増に対応するため、サスペンションはコイルオーバーで補強した上、太いパナールバーを追加。アップグレードしたディスク・ブレーキも装備している。

ステルスEV社によれば、同様のバッテリー・モジュールは、1つ1,500ドル(約17万円)前後で入手可能だという(このフィアットには合計6基、搭載されていることをお忘れなく)。しかもこの電動化キットはワンオフではない。CADを使って設計されているから、同じ仕様のキットも容易に複製できるそうだ。なんだか急に、我々も現実離れした小さなステーションワゴンが欲しくなってきた。



By TONY MARKOVICH
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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