宇宙を走るテスラ「ロードスター」が火星の向こうに到達。次の行先は「宇宙の果てのレストラン」
スペースXが2018年2月に打ち上げたFalcon Heavyの初の打ち上げは、2つのブースターをまるでCG映像を見ているかのように着陸させ、ほぼ成功と言って良い成果を収めました。しかそこのときそれ以上に注目されたのが、積荷だったスペースX製宇宙服を来たダミー人形"スターマン"を乗せたテスラ「ロードスター」でした。この赤いロードスターは、フェアリングが開いた後、地球をバックに火星へ向かう軌道に入りました。

あれからおよそ9か月が過ぎた11月2日、スペースXはそのテスラ ロードスターがついに火星の公転軌道を越えてその向こう側に到達したとツイートしました。現在、テスラ ロードスターは火星の公転軌道の外側を火星を追いかけるように飛んでいます。火星とのランデブーではないものの、これで火星軌道を目指すという一応の目的は達しました。そして、ロードスターは自身の軌道にしたがって今度は地球の公転軌道へと向かい始めます。
そういえば、このロードスターのナビ画面には「Don't Panic!」の文字があったのを覚えている人もいるかも知れません。それはSF作家ダグラス・アダムズの名作『銀河ヒッチハイクガイド』に登場するガイドブックに記されたフレーズでした。そしてスペースXは、ひとまず最初の目的地を通過したロードスターについて「次の行き先は、宇宙の果てのレストラン」とツイートしました。『宇宙の果てのレストラン』は『銀河ヒッチハイクガイド』の続編小説のタイトルです。

ロードスターの軌道をシミュレートするサイトによると、スターマンとロードスターは今後も火星と地球の公転軌道を往復するように旅を続け、いまから2年後の2020年10月7日には火星のかなり近くを通過することになります。

また別の研究では、スターマンとロードスターは2091年に地球に数十万kmのところまで接近するとのこと。なお、このロードスターは、100万年以内に地球に落下する確率が6%、金星に衝突する可能性が2.5%あるとのことです。ただ、相当に先の話なので、われわれが生きてそれが起こるかどうかを確認することはなさそうです。


By Munenori Taniguchi

※こちらの記事は『Engadget 日本版』より許可を得て掲載したものです。