2014 Aston Martin Vanquish Volante
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我々がとっくに旧型になったと思っていたクルマが、発展途上市場ではまだ生産が続けられていたということは決して珍しくない。ドイツで1977年に生産終了したフォルクスワーゲンの「ビートル」こと「タイプ1」が、その後もメキシコで2003年まで生産されていたことは有名だし、日産は同国において7代目「サニー」を「ツル」という車名で昨年まで販売していた。イランでは昔懐かしいプジョーのサルーンが何十年にも渡って作られている。サーブのように別会社が生産設備を買い取る場合もあり、「9-3」は中国で新しい人生を見つけた。通常、こうしたシナリオは実用的な乗用車やトラックで起こることであり、スポーツカーでは稀だ。しかし、アストンマーティン「ヴァンキッシュ」にはそんな計画が進んでいるようだ。

アストンマーティンは、6月にヴァンキッシュの第2世代モデルの生産設備と設計図を、2,000万ユーロ(約26億円)で売却したことを明らかにした。同社は買い手の名前を公表しなかったため、一体誰が、元々2012年に発売されたV12エンジンを搭載するフラッグシップ・モデルの生産を始めたいのかと、瞬く間に多くの憶測を呼んだ。

自動車メディア『Automotive News』はその買い手について、既製のクルマをベースに顧客の注文に合わせて大幅に作り直すビジネスを展開している、マンソリーなどの小規模な欧州のチューナーだろうと推測している。自動車情報サイト『Jalopnik』では、アストンマーティンと既に提携し、特別な限定モデル「ヴァンキッシュ ザガート」の生産を行っているザガートではないかと指摘する。購入した企業がどこであっても、アストンマーティン・コンサルティングによるサポートを18ヶ月間受けられることが、この契約には含まれているという。匿名の買い手が新たに生産するヴァンキッシュにV12エンジンを搭載せず、電動スーパーカーとして作り直すとしたら興味深い。

いずれにせよ、自社が開発したスポーツカーの製造権と生産設備を他国の企業に売り渡した英国の自動車メーカーはアストンが初めてというわけではない。前輪駆動のロータス「エラン」が、起亜「エラン/ビガート」として韓国で再び姿を現した時のことを誰もが思い出しているのではないだろうか。


By ANTTI KAUTONEN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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