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AT(オートマティックトランスミッション)の車に限定した自動車運転免許が登場した頃は、"MT(マニュアルトランスミッション)が、運転できないなんて"などと言う声も聞かれたこともあった。

しかし、デュアルクラッチATや様々なATが開発され、大きく性能が進化したため、燃費や加速性能で有利とされてきたMTよりも優れたATも登場した。そのため、高級スポーツカーを中心にMTが設定されず、2ペダルMTとなどと呼ばれてデュアルクラッチATが採用されることが、当たり前になりつつある。

性能や効率を突き詰めたら、ミスのない機械の方が良いとなるかもしれないが、クルマを操る楽しみを求めるとMTモデルの魅力も大きい。そこで今回は、人気カテゴリーのSUVでMTモデルの設定があるクルマをご紹介しよう。
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注目度NO.1としてご紹介するのは、11月22日から改良モデルが発売されるマツダ「CX-5」だ。

クラス唯一となる新たに追加となった6速MTモデルは、クリーンディーゼル・エンジンのSKYACTIV-Dにラインナップされる。なお、2WD、4WDモデルどちらにもMTが設定されており、加えて4つあるグレードいずれからもMTをチョイスすることができるという力の入れようだ。

なお、ATとMTは同価格設定となっている。以前は機構が複雑なATは、MTより高い価格設定が当たり前となっていたが、最近では、生産量が少ないMTを作ることはコストがかかるので安くならないのかもしれない。ちなみに、燃費はMTの方が2km/L(JC08モード)良い。

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マツダには、Zoom-Zoomというブランドコンセプトがあるように、操作感を楽しめるMTモデルのラインナップが多い。そして、SUVとしては「CX-3」にもMTモデルが用意されている。

こちらはガソリン・エンジンのSKYACTIV-Gとクリーンディーゼル・エンジンのSKYACTIV-Dの両方に設定され、SKYACTIV-Gは2WDのみ、SKYACTIV-Dには2WDと4WDともにグレードによって設定がなされている。

なお、価格はATとMTともに同じだ。ちなみに、燃費については、ややMTの方が良いようだ。

SUZUKI HUSTLER J STYLEII Dec,2015

軽自動車のSUVにもMTモデルが存在する。

スズキ「ハスラー」には、5速のMTが用意されており、ベースのAグレードのほか、中間グレードのGにラインナップされており、2WDと4WDから選ぶことが可能だ。こちらもATとMTは同じ価格となっている。

燃費については、面白いことにMTがATよりも軽いにかかわらず、グレードにもよるが、およそ5㎞/L前後(JC08モード)燃費が悪い。これはMT車にもアイドリングストップ装置が搭載されているものの、AT(CVT車)にはハイブリッドシステムが搭載されており、その差が大きく反映されていると思われる。

残念ながら、より加速性能の良いターボ・モデルには、MTが設定されていないので、ハスラーでMTを選ぶ理由は燃費でもスポーティーな加速でもなく、操作性で選ぶということになるだろう。


筆者は、SUVの中でもクロカン4駆(クロスカントリー4WD)の多くはMT車が設定されているイメージを持っていたが、現時点で調べてみると、トヨタ「ランドクルーザーシリーズ」や「ハイラックス」、三菱「パジェロ」なども、日本国内で購入できるのは、すべてATモデルのみのラインナップとなっている。

そんな中、20年ぶりに登場したスズキ「ジムニー」と「ジムニーシエラ」のすべてのグレードにMTが用意され、うれしいことに9万円(税抜)ほど安い。AT車には誤発信抑制システムやフットレストが装備されているが、クラッチ操作があるMT車にはいずれの装備も不要と思えるので、MTモデルを選ぶデメリットはなさそうだ。

また、燃費もMTモデルの方が、3km/L(JC08モード)ほど良いので、MT好きはMTを選んだ方が良いだろう。

自動運転へ向かうという大きな社会の流れの中では、ATモデルであることが必須であり、また、走りにこだわり、初代から欠かすことなくMTモデルの設定があったスバル「フォレスター」でさえも、現行モデルではMTモデルの設定がなくなってしまっている。

そのようなMTモデル逆風の中、SUVのCX-5にMTモデルが搭載されたことは、今後のMTモデル存続の有無を見極める上でも、大注目のモデルとなるだろう。

(※各車両のMTモデルの設定や燃費、価格差などは、いずれも調査時時点・国内メーカーモデル対象)
(※一部内容修正いたしました。)

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