マクラーレン、最高速度400km/hを超える3人乗りハイパーGT「スピードテール」を公開!
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マクラーレンのハイパーカー「スピードテール」がついに公開された。流れるようなラインの美しいクルマだ。ボディ全体は石鹸よりも滑らかな形で、その全てが史上最速のマクラーレン製ロードカーとなるために生み出された。つまり、洗練されたデザインと驚異的なスピードの組み合わせだ。

グリルとエアインテーク類は小さくて目立たず、全長5,137mmにも及ぶ長く伸びたテールは先が細く絞られている。フロント・ホイールには大きくて平坦なカーボンファイバー製エアロカバーが装着されているが、このカバーはホイール回転時も固定された状態を保ち、ホイールから発生する乱流を整える。ダクトや空気の通路はさらに乱流を軽減するよう設計されている。ロングテールもそれが狙いだ。エンジンに空気を取り込むシュノーケルは最小化されており、側面から見ても確認できないほどだ。

特に興味深いパーツの1つは、特許取得済みというリアのアクティブ・スポイラーだろう。このフラップはボディとの間に継ぎ目や段差が一切ない。

McLaren Speedtail
外観に相応しくコックピットも未来的で独特だ。マクラーレンが以前から言及していたとおり、運転席は1990年代のスーパーカー「マクラーレン F1」と同じように中央に配置されている。ドライバーの眼前にステアリング・ホイールと計器類を表示するメインスクリーンが備わり、その両側には他の情報を表示したりナビゲーションやインフォテインメントを操作するためのスクリーンがある。さらにAピラーの根元に搭載された2つの小型スクリーンは、空気抵抗を減らすためにサイドミラーの代わりとして装備されたカメラの映像を映し出す。これらのカメラはさらに空気抵抗を低減するために格納することも可能だ。まるで航空機のように、エンジンのスタート・ボタンやノブ、スイッチ、シフト・セレクターまで、ドライバーの頭上に配置されている。運転席の左右後方に2名分の同乗者用シートが備わるのも、マクラーレン F1と同様だ。

McLaren Speedtail
マクラーレンは、数年前から「BP23」というコードネームと共にヒントのみを小出しにしてきた、この「アルティメット・シリーズ」の最新モデルを10月26日金曜日に発表した。それはロードカーというよりも、まるで速度記録挑戦車のように見える。マクラーレンによれば、このスピードテールはかつてないほど空気力学的な創作物であり、それがこのクルマの"一意専心のビジョン"であったという。「驚くほど長く伸びたボディは、テクノロジーの最高傑作であると同時に芸術作品として成立している」という同社の言葉も、この目で見れば信じることは難くない。

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ご覧の通り、クルマ全体のフォルムとそしてキャビンはティアドロップ(水滴)のような形状をしており、マクラーレンはこの形状こそが本質的に最速の形だと考えている。マクラーレンが「モノケージ」と呼ぶスピードテール専用のセンターモノコックはもちろん、長くて低いボディ全体もカーボンファイバー製だ。

そして、スピードテールはマクラーレン史上最速のロードカーだ。ガソリン・エンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッド・パワートレインは、最高出力1,050psを発生する。マクラーレンは「このハイブリッド・パワートレインが車速の絶え間ない増加を可能にする」とプレスリリースで述べている。「絶え間ない」(relentless)という言葉を使った同社に拍手を送りたい。最高速度は403km/hと、かつてマクラーレン F1が達成した391km/hを超える。0-300km/h加速の12.8秒というタイムは「マクラーレン P1」の16.5秒を大幅に上回る。

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スピードテールでこの403km/hという最高速度に達するためには、ドライバーはパワートレインとアクティブ・エアロを最適化する「Velocity Mode」(ヴェロシティ・モード)に切り替える必要がある。このモードを選択すると、リアビュー・カメラは車体に格納され、アルミ製アクティブ・サスペンションが車高を35mm引き下げる。その場合、全高はわずか1,120mmとなる。

その他の特筆すべきディテールとしては、エレクトロクロミック・ガラス製のウィンドシールドが挙げられる。ボタンを押せばガラスの濃淡が変更できるのでサンバイザーは不要だ。インテリアには「チタニウムを蒸着したカーボンファイバー素材」や、「デジタル・エンボス加工を施した全面アニリン仕上げの軽量レザー」が使用されている。タイヤもピレリと共同開発した「P-ZERO」の専用品を装着する。

400km/h以上のスピードで走るハイパーカーがスーツケースを載せて走るというのも妙な感じだが、フロントとリアの両方に荷室を確保していることが、"ハイパーGT"と呼ばれる所以だ。しかもオーナーの好みに合わせてカスタマイズされたインテリアにマッチする、ビスポークのカーボンファイバー・レザー・メタル・ラゲッジ・セットが用意されるという。

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ロンドンのプレビュー・イベントで披露された画像のスピードテールは、既に内金を支払ったある顧客のために製作された1台で、「スピードテール・シルバー」と呼ばれるボディ・カラーには、微細なメタリックの粒子が溶け込んでいるように見える「モルテン・エフェクト」というペイントが使用されている。もちろん、このクルマのために特別に開発されたカラーリングだ。

スピードテールの生産台数は106台のみで、既に全車が売約済み。価格は175万ポンド(約2億5,070万円)となっている。

最新情報:スピードテールの生産台数106台のうち3分の1は米国の顧客に販売される予定だが、マクラーレンは3シート・レイアウトが安全性の要件を満たしていないことを主たる理由として、米国では公道走行ができないと発表した。米国の道路で運転したいのであれば、「Show and Display Exemption」(歴史的・技術的重要性がある個人輸入車であれば、国が定める安全基準を満たしていなくても年間2,500マイル〔約4,020km〕まで公道走行を許可する法律)を申請する必要がある。


By AUTOBLOG STAFF
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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