フォードが車両間通信(V2V)技術を利用し、赤信号のない交差点の実現を目指す!
多くの急ぐドライバーを苦しませる存在である交通信号は、いつか過去のものになるのだろうか?

これこそ、フォードが政府出資のプログラムの一環として、英国南部で行っている実証試験の背景にある考えだ。同試験はV2V(車両間通信)技術と、歩行者がどのように群衆を通り抜けているかというコンセプトがベースになっている。

この試験は、2年にわたるUK Autodriveのプログラムの一環で、最近終了したばかり。フォードは、ロンドンの北西およそ55マイル(約88km)にある、ミルトン・キーンズという町の路上で、「Intersection Priority Management」と呼ばれるこのコンセプトの実証試験を行った。このコンセプトは、フォード車に装備されているV2V通信システムを利用し、車両同士がお互いの位置や進行方向、速度を読み取って、クルマが交差点で停止することなく、互いに安全に通り過ぎることができる最適な速度を提案するというもの。つまり、歩行者が群衆の中でもお互いに目配せしたり動きを読んだりすることで、ぶつかったり止まったりすることなく歩き続けることができるように、これをクルマ同士でも実現できれば信号機は不要になるという考え方だ。試験では人間のドライバーがハンドルを握っているが、この技術は明らかに自動運転車での利用も想定されている。

このようなV2V技術が普及すれば、赤信号で待つ時間を削減でき(米国自動車協会AAAのデータによる概算では、平均的な米国のドライバーは1年間におよそ59時間も赤信号を待つ時間に費やしているという)、また、ドライバーがブレーキやアイドリング、発進加速を控えることで燃料が節約され、明らかな利益をもたらすだろう。さらに、米国での全衝突事故の40%が交差点で起こり、そのほとんどは左折の際に起こるため、大きな安全性が得られる可能性もある。

さらに車両と車両の間だけでなく、ホンダが米国オハイオ州で研究開発を行っている「Smart Intersection(スマート交差点)」技術のように、建物やその他の障害物の背後になってドライバーから隠れている接近車や歩行者をクルマが"見る"ことができる、「V2X(ビークル・トゥ・エブリシング)」通信技術を組み合わせれば、交差点に差し掛かった際に起こり得る事故を、事前に予測してドライバーに警告することも可能になる。この技術はまた、これから通過する交差点の信号と車両が通信することで、赤信号に遭遇しないように走行速度を調整したり、近くの利用できる駐車スペースを地図化して車内ディスプレイに表示すること等もできるようになる。



By SVEN GUSTAFSON
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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