1997年型アキュラ「インテグラ タイプR」、オークションで約730万円という高値を記録!
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米国ではアキュラ・ブランドから販売されていたホンダインテグラ」は、「シビック」と「アコード」の間を埋めた前輪駆動のスポーツ・コンパクトカーだ。インテグラのスポーティさは、デザインだけではなく、数多く用意された強力なエンジンや優れたハンドリングにも感じられた。1990年代の第3世代には、自然吸気1.8リッター直列4気筒エンジンから200psを絞り出す「タイプR」が設定され、米国のアキュラの顧客や日本のホンダの顧客だけでなく、ウェールズで性能を試した英国のモーター・ジャーナリストから、プレイステーションの『グランツーリスモ』でバーチャルなサーキットを走らせたゲーマーまで、人々に強烈な印象を与えた。軽量化された車体と強化されたシャシーに、丸目4灯のヘッドライト(日本仕様は横長のヘッドライトに替わっていた)、大型リア・ウイング、白く塗られたホイールを持ち、細部まで研ぎ澄まされたインテグラ タイプRはすぐに名車となり、それから20年が経った今もその価値は上がり続けている。"ベスト・ハンドリング前輪駆動車"と呼ばれ続けていることは決して不思議ではなく、この称号を狙っていくつものライバルが名乗りを上げてきた。

インテグラ タイプRは、新車で売られた台数がごく限られていたものの(1997年に米国市場で販売されたのは320台のみ)、2018年の現在にどれほどの価値になるのか想像されていなかった。だが先週末、その1台が驚くほどの高値を付けた。走行距離1,191マイル(約1,917km)、チャンピオンシップ・ホワイトのボディ・カラーに赤いアキュラのバッジを付けた個体が、バレットジャクソン・オークションで、6万3,800ドル(約730万円、手数料込み)という涙が出そうな金額で売却されたのだ。新車に近い状態とは言え、新車時のほぼ2倍となる価格だ。

しかし、マニアならこのタイプRに高値が付くことは予想していたかもしれない。自動車オークション・サイト『Bring a Trailer』では、フロリダから出品されていた走行距離5万8,294マイル(約9万3,815km)のインテグラ タイプRが、今年6月に4万750ドル(約466万円)で売られていたのだ。

これらの価格は、他の中古市場に出回っているインテグラ タイプRや、さらには、より多くの台数が造られた170hpの「インテグラ GS-R」にも影響を与える可能性がある。既にオーナーの元にあるクルマ、道路用塩によるダメージを受けず、一般的なホンダ車に見られるような改造もされず、盗難されたり、分解されたりもせず、乗り続けられている個体にとって恩恵にもなるだろう。オーナー達が今まで以上に大切にしようと思う動機となり得るからだ。しかし、それが適切な状態となることを我々は願わずにいられない。価値が目減りすることを恐れたオーナーが、せっかくのインテグラ タイプRを必要以上に過保護にしたり、あるいは乗らずに保管して値上がりを待とうとするかもしれないからだ。タイプRは路上を走り、VTECエンジンを高回転まで歌わせ、ドライバーが運転を楽しむために生まれたクルマだ。投機の対象と見なされ、走らせてもらえなくなったら、それはかえって不幸である。


By ANTTI KAUTONEN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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