イーロン・マスク、テスラ会長を辞任――SECと和解、CEOには留まる
テスラのCEO、イーロン・マスクは2000万ドルの制裁金支払いと同社取締役会会長からの辞任という条件でSEC(連邦証券取引委員会)と和解した。マスクはテスラのCEOには留まる。

マスクは45日以内にテスラの取締役会から退くことになる。 SECは土曜日にマスクを連邦証券取引法違反容疑でマンハッタンのニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提訴していた。和解の条件には、マスクが向こう3年間会長職に就任ないし就任の試みを行わないこと、この間、独立の人物が選定され会長職に任命されることが含まれる。

SECによれば、これと別個にテスラ社も2000万ドルの制裁金を支払う。この和解にはマスクがSECの告訴内容に関して認否を明らかにしないことが含まれる。

またテスラは独立の取締役2名を新たに任命し、新しい取締役を含む独立委員会がマスクによるコミュニケーションを監督することになるという。

SECの法執行部門の共同ディレクター、Steven Peikinは声明で「この(和解)条項は、株式市場を混乱させテスラの株主にさらなる損害を与えることを防止することを意図したものだ」と述べている。

和解条件はテスラの企業統治に新しい時代を開くものだ。株主の間にはテスラはマスクとマスクに親しい取締役によって支配され過ぎているという不満が出ていた。

SECが木曜日に連邦地裁に提訴した内容は、マスクが8月7日にテスラの非公開化に関して1株あたり420ドルで買い戻すための「資金は確保された」というツイートについて詐欺の疑いがあるとするものだった。SECはツイートの1週間後にテスラに召喚状を送付して捜査を開始していたという。捜査は提訴などの処分が決定されるまえに長期間続くことがある。

SECは連邦地裁への提訴の中で、 マスクは詐欺行為を禁止した連邦証券法規に違反した疑いがあるとして、制裁金の支払いと上場企業に取締役、経営陣として加わることを禁ずることを命ずるよう求めていた。

マスクは詐欺容疑に対してまったく不当な提訴であり、「深く悲しむと同時に失望」を感じると述べていた。テスラ社および同社取締役会はその後マスクを擁護する共同声明を発表した。

SECの提訴にはマスクの行動に関する驚くべき詳細が含まれていた。マスクが8月2日に早くも非公開化に関して取締役、最高財務責任者、最高法務責任者に秘密に「テスラの非公開化のために1株あたり420ドルを提示する」という内容のメールを送っていたという(和解条件全文を下にエンベッドした)。

画像:Joshua Lott / Getty Images

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滑川海彦@Facebook Google+

※こちらの記事は『TechCrunch』より許可を得て掲載したものです。

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