【試乗記】レクサスの新型「UX250h」に初試乗! 派手やかなルックスに優れたハイブリッド技術
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これまで確かにレクサスは、サブコンパクト・クロスオーバーのセグメントにおいて後れを取っていたが、新型「UX」でハイブリッド技術と派手やかなデザインの魅力的な組み合わせを提供し、他社に追いつきたいと望んでいる。

UXの全長は4,495mmと、プレミアム・サブコンパクトSUVではどのライバル車よりも長く、1,520mmという全高は、インフィニティ「QX30」とメルセデス・ベンツ「GLAクラス」に次いで低い。全幅1,840mmはちょうどその間に位置し、BMW「X1スバル「XV」よりワイドで、アウディ「Q3」ジャガー「E-PACE」よりナローだ。この寸法によってUXは、箱形で背が高いSUVよりも、ハッチバックやクロスオーバーに近く感じられる。

2.0リッター直列4気筒ガソリン・エンジンは、2つの電動モーターとの組み合わせで、最高出力175hpを発揮。発進用ギアを備える「ダイレクトシフトCVT」を介して前輪を駆動するが、さらにこのハイブリッド・システムは、リア・ディファレンシャルに組み込まれた専用の電動モーター/ジェネレーターが後輪を駆動することで、「E-Four」と呼ばれる4輪駆動を可能にしている。見た目はクロスオーバーだが、レクサスは決してUXをオフローダーとして提案しているわけではない。この4輪駆動システムは、舗装路面ではやや安定感が増すように感じられ、未舗装路や滑りやすい路面ではさらなるトラクションを保証する。


市場によってはハイブリッドの「UX250h」の他に、ガソリン・エンジンのみを搭載する「UX200」も用意される。2.0リッター直列4気筒エンジンは最高出力169hpを発生し、ダイレクトシフトCVTとの組み合わせで前輪のみを駆動する。公式の燃費テストによる数値はまだ発表されていないが、レクサスは米国EPAの複合モードで、UX200が33mpg(約14km/L)、UX250hは38mpg(約16.2km/L)と見積もっている。

レクサス「CT」は終焉を迎えつつあると噂されているものの(米国では既に販売が終了している)、欧州ではUXはCTハッチバックと併売される。しかし、CTよりもUXの方が遙かに優れたクルマだ。UXのCVTは進化しており、旧いCTのトランスミッションのような金属的な騒音が抑えられている。ハンドリング性能もずっと上だが、多くの購入者にとっては環境面の信頼や安い維持費、そして独特のデザインが購入を決断する決め手となるだろう。

UXのキャビンは居心地のよい空間になっている。洗練されていて合理的で、より大きな「NX」のように雑然としていない。素材の品質は素晴らしく、所々にオリジナリティも感じられる(オプションとして用意されている、和紙のような織り目のある質感のダッシュボードのカバーリングが好例だ)。レクサスは至る所で「匠」と呼ばれる優れた職人技を強調している。




しかし、残念ながらUXのインテリアは、インフォテインメント・スクリーン(標準で7インチ、「Fスポーツ」トリムでは10.25インチ)を操作するノートPCスタイルのタッチパッドによって台無しにされている。カーソルがスクリーン上で素早く動きすぎるので、メニューの中で選びたい項目を通り越して、別の項目を選んでしまうことが多々あった。同様に地図のズームインやズームアウトもやりにくい。何度も操作しているうちに慣れることを期待するしかない。

後部座席は身長6フィート(約183cm)の人間が座わっても問題はない。だが、素材の質感、特にドアのトリムは、プレミアムカーとしては安っぽく感じられる。荷室はこのクラスでは狭い方だろう。特にハイブリッドのUX250hはUX200と比べると荷室フロア下のスペースが小さい。

エクステリア・デザインは、随所に切り込みやプレスラインが入り、輝くクローム・メッキが施され、多くのクルマの中にあっても目立つことは間違いない。とはいえ、UXの勇ましいルックスが気に入らないという人もいるかもしれないが、これに似たレクサスのSUV「NX」や「RX」がどれほど売れているかを考えれば、UXは多くのレクサス支持者たちから好意的に受け止められることだろう。




UXは次世代レクサスの一翼を担うモデルであり、コーナリングは実に素晴らしく、乗り心地も過去のモデルより優れている。着座位置が一般的なSUVより低いので、運転しているときの感覚はより乗用車的だ。ボディ・パネルに軽量なアルミ部材を採用することにより、UXはこのクラスで最も重心が低いとレクサスは主張する。いぜれにせよ、曲がりくねった道路で驚くべき敏捷性を見せるのは、「アクティブ・コーナリング・アシスト」によるところも大きい。これはコーナーにおける軌道をモニタリングし、イン側の車輪に適切にブレーキを効かせることでアンダーステアを抑える。

UXは全車に「ドライブ・モード・セレクト」が搭載されている。この回転式のノブは、運転席のメーターパネル脇に設置されているのだが、操作はしやすく、通常は3種類のモードから選択することができる。「Eco」モードではスロットル・レスポンスが抑制される一方で、「Sport」モードに切り替えればレスポンスは鋭く、ステアリング・フィールも引き締まる。「Normal」モードはその中間だ。さらに「Fスポーツ」モデルでは、「Eco」「Normal」「Sport S」「Sport S+」「Custom」という5種類のモードが用意されるので、さらにシャープな設定にすることも可能だ。オプションの「アダプティブ・バリアブル・サスペンション」は舗装が荒れた高速道路でも滑らかな乗り心地を可能にするもので、追加オプションとしてチェックを入れる価値のある機能だ。「Sport S+」モードでは「ソニック・インタラクション・デザイン」によって加速時のサウンドが増強される(NXの時々奇妙な加速音よりも自然に感じられた)。

派手な見た目と優れたハイブリッド技術を誇る、レクサスの新型「UX250h」に試乗!
もちろん、「Sport S+」による活発なドライビングを多用すれば燃費はあっという間に悪化するが、UXを走らせる多くの状況では「Normal」や「Eco」でも十分足りるはずだ。これらのモードでは乗り心地が洗練されることに加え、71mph(約114km/h)以下の速度で短い距離なら電気モーターのみで走れる機能も備わっている。

結局のところ、レクサス UXはBMW「X1」よりハンドリングが優れているわけではないし、ジャガー「E-PACE」ほどルックスが洗練されているわけでもない。しかし、街乗り中心のドライバーで、旧来の内燃エンジンより高い環境性能を求めつつも、航続距離が短い電気自動車やプラグイン・ハイブリッドのように割高なクルマを買いたいとは思わない人にとって、UXの優れたハイブリッドは魅力的な選択肢として映ることだろう。


By GUY BIRD
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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