ベトナムの自動車メーカー、ビンファストがBMWの旧型モデルをベースにしたセダンとSUVを発表
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旧型のBMW車はベトナムでもう一働きするらしい。ベトナムの新興自動車メーカー、ビンファストはBMWのプラットフォームを使って同社初の量産車を作り、10月に開催されるパリ・モーターショーで一般公開する予定だ。

今回、ビンファストが発表するのは大型セダンと大型SUVだが、それぞれ旧型のBMW「5シリーズ」と「X5」がベースになっている。デザインはイタリアのピニンファリーナによって作り替えられた。エンジンはBMWの「N20」型2.0リッター直列4気筒ターボから可変バルブタイミング機構「バルブトロニック」を外したもので、最高出力はBMW版のオリジナルより少々落ちて175hpと227hpの2種類となる。これにZF製8速オートマチック・トランスミッションが組み合わされ、後輪または4輪を駆動する。

既存のプラットフォームを使うことで、車両開発ではクレイ・モデルを製作する段階を省くことができ、最初のスケッチから僅か11カ月で完成に至ったという。最終的なデザインは数十万人の消費者からの人気投票によって選ばれたそうだ。2019年3月に試験生産が始まり、9月には本格的な生産が開始される予定だ。生産はハノイ近郊に新設された工場で行われる。ビンファストによれば、さらに5種類のモデルラインを2019年内に投入する計画だという。


今年6月、GMとビンファストは、ベトナム国内にある既存のシボレーのディーラー網を通してビンファスト車を販売する契約を交わした。ビンファストの親会社であるビングループが販売を担うことになっている。GM大宇の自動車を生産していた旧GMハノイ工場もビンファストが引き継ぐ予定だ。

しかしながら、パリ・モーターショーの展示車は新たな外装をまとった単なる型落ちのBMWモデルではない。ビンファストのエンジニアは、このプラットフォームをベースに歩行者保護や側面衝突保護などの安全性を向上させ、10年先まで通用するクルマに仕立てることに取り組んだという。将来的には世界的な安全基準を満たすクルマを製造し、国外へ輸出することを目指しているようだ。

新興自動車メーカーによる最初の市販車とはいえ、その発表に至るまでの裏側には自動車業界の大物が名前を連ねている。GMで長きにわたりデザイナーを務めたデビッド・ライオン氏、エンジニアリングVPのショーン・カルバート氏、モデルライン・ディレクターのロイ・フレックネル氏、そしてマグナ/タタのエンジニアリングを率いてきたケビン・フィッシャー氏など、経験豊富な人材が集められた。さらにビンファストはピニンファリーナだけでなく、ボッシュ、マグナ、シーメンスといった一流自動車部品サプライヤーの技術も大いに利用しているのだ。

ビンファストは2025年までに年間50万台の生産を目指し、さらに100万台の電動スクーターも生産する計画だ。今後はBMWベースの大型車に加え、オペル「カール」/ボクゾール「ヴィーヴァ」をベースにした小型車や、シーメンスと共同開発する電動パワートレインを搭載したバスの生産も予定されている。


By ANTTI KAUTONEN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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