【短評】新型ジープ「チェロキー トレイルホーク」に米国版Autoblog編集部員たちが試乗 「オフロード性能(と価格)が高いチェロキー」
Related Gallery:2019 Jeep Cherokee Trailhawk

2019年型ジープ「チェロキー トレイルホーク」は、遡ること2013年にデビューした5代目「チェロキー」のリフレッシュ版だ。横置きエンジン/前輪駆動ベースのクロスオーバーとして登場した現行型チェロキーは当初、大いに物議を醸した。スタイリングに関しても存否両論あり、特に斬新なフロント・フェイシアに対する評価は割れた。チェロキーという名前を侮辱したと考える人もいたほどだ。それでも我々はこのモデルを愛し、長期リポート車として1年かけて試乗した。その間に2万7,000マイル(約4万3,000km)の距離を走り、このKL型チェロキーが堅実で信頼できるクルマであることを証明したのだ。

チェロキーは、ジープのラインアップの中で「コンパス」と「グランドチェロキー」の間に位置するモデルだが、少し奇妙な立場にある。コンパスより荷室は狭くて、価格はグランドチェロキーのエントリー・モデルより高い。購入者はジープの中で自分に合うモデルがどれなのか、しっかりと見極めることが必要だ。今回のリフレッシュでは賛否両論のうち否定的な意見は減るかもしれないが、チェロキーとしての個性は薄まったかもしれない。

今回のリフレッシュを機に、米国版Autoblog編集部員達が試乗したトレイルホークは、ミッドサイズ・ジープのチェロキーで最も頑強なモデルだ。強化されたオフロード仕様のサスペンションは最低地上高が1インチ(25.4mm)引き上げられ、オールテレイン・タイヤを装着する。黒い無塗装仕上げのバンパーから赤いトーフックが突き出し、4輪駆動のドライブトレインには、「Selec-Speed」クロール・コントロールや「ロック」モードを備えた「Selec-Terrain」トラクション・マネジメント・システムを装備。乗用車ベースのプラットフォームを採用するにも拘わらず、高い悪路走破性を発揮する。しかし、その能力にはそれなりの代価が必要だ。


Greg Migliore 編集主任
私ならこのチェロキーは買わない。4万1,000ドル(約453万円)超という価格は高すぎる。同価格帯で高性能な「ラングラー」や洗練されたグランドチェロキーが買えるからだ。とはいえ、貴方がチェロキーを気に入っているのであれば、ドレスアップしたこのトレイルホーク・エリートは"イケてる"クルマかもしれない。トレイルホークならではの力強い外観とオフロード性能が手に入る。それなりの価格を支払えば、の話だが。

現在、チェロキーはジープの中で興味深いポジションにいる。2019年型のリフレッシュを受けても時代遅れといった印象は否めない。大部分は2013年にフルモデルチェンジした時のままだ。議論の余地はあるかもしれないが、おそらくコンパスの方が"買い"だろう。登場は2016年と設計が新しいし、安い価格で買うことができる。そしてチェロキーより2列目シート後方の荷室容量は大きい。

とは言ったものの、2日ほど同車に乗ってみると、コンパスを買うよりこれを買う、という気持ちになった。コンパスより頑強そうでジープらしく感じるからだ。私はデザインが気に入った。スモーク加工が施されたグリルとエクステリアのトリム、オールテレイン・タイヤと黒いオーバーフェンダーによって、特に精悍に見える。荷室容量は確かにコンパスの方が大きいが、その差は73.6リッターほどだ。

「ジープ・チェロキー トレイルホーク・エリートは非常に素晴らしい。ただ、4万1000ドルと非常に高額だ。@therealautoblogに試乗記を書く予定」


Joel Stocksdale共同編集者
最初の試乗で思ったことと同じだが、ジープはユニボディで独立懸架サスペンションを備えた、しかし乗るとトラックのような感じもするチェロキーを作り上げた。これには良い点と悪い点がある。良い点は、何処へでも行けそうな楽しい感じがあることだ。特に、今回我々が試乗したトレイルホークはそうだ。標準のチェロキーより最低地上高が引き上げられているからだ。ラングラーに乗った時と同様、交通が渋滞していてなかなか道路に出られない時には、縁石を乗り越えて行きたい衝動に駆られた。チェロキーの高いドライビング・ポジションと良好な視界も、乗用車ではなくトラックに乗っているような気分に貢献している。

悪い点としては、操縦性もまさにトラックのようであることだ。おそらくトレイルホークに装着されているオールテレイン・タイヤのせいだと思うが、最初の試乗会で乗った街乗り仕様のモデルと比べると、ステアリングは曖昧でキレがない。重いクルマなので、素早い方向転換は苦手だ。サスペンションもかなり固く、跳ねるのが感じられる。そしてラングラーのように類い希な悪路走破性能があるわけではなく、ルーフを開けてオープン・エアを感じることもできない。

いくらか挽回できるのはインテリアだ。現行型チェロキーのそれは非常に控えめで、最新世代の「UConnect」は依然として業界随一の優れたインフォテインメント・システムだ(私は特に物理的なボタンがたくさん残っているのが好きだ)。サンルーフが大きいのも良い。

しかし、2.0リッター直列4気筒ターボ・エンジンには反論したい。非常に騒々しく唸る上に、適切なギアを選ぶのにまごつきがちな9速オートマチック・トランスミッションとの相性も良くない。トルクは十分だが、よりリッチなサウンドで、よりスムーズにパワーを引き出せるV型6気筒エンジンを選べば、さらに良いSUVになるだろう。


スペック
エンジン:2.0リッター直列4気筒ターボ
最高出力:270hp
最大トルク:400Nm
トランスミッション:9速オートマチック
駆動方式:4輪駆動
エンジン搭載位置:前
車両重量:1,863kg
乗車定員:前2+後3
荷室容量:約697リッター/1,555リッター(後部座席折りたたみ時)
燃費:市街地8.5km/L、高速道路11.0km/L
保証:5年または6万マイル(約9万6,560km)
ベース価格:3万4,765ドル(約384万円)
試乗車価格:4万1,245ドル(約456万円)

By AUTOBLOG STAFF
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

Related Gallery:2019 Jeep Cherokee Trailhawk


■関連記事
【北米国際オートショー2018】ジープ、常識的かつ保守的なスタイリングに改められた「チェロキー」を公開

個性的な顔は嫌われる!? 新型のデザインが不評を買いマイナーチェンジで顔が変わったクルマ(前編)

【ビデオ】ジープが小川を走るCMに、環境破壊と非難の声が!

■関連動画