ポルシェの「スパイダー」を名乗る希少な4台がペブルビーチのオークションに登場! まずは1950年代の2台をご紹介
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グッディング&カンパニー社が主催する毎年恒例のペブルビーチ・オークションに、今年は希少なポルシェの"スパイダー"が4台も出品される。ポルシェのクルマでスパイダーを名乗るモデルの52年におよぶ歴史をカバーする4台を、2台ずつ前後編に分けてご紹介しよう。

その中で最も旧いモデルは1955年製ポルシェ「550スパイダー」。ポルシェが初めて販売したスポーツカー「356」がモータースポーツで活躍したことを受け、同社はさらに高いレベルを目指し、レースに特化したモデルの開発に着手。それが1953年に発表された550スパイダーだ。雨の降るニュルブルクリンクで初優勝を遂げると、ル・マン24時間レース、カレラ・パナメリカーナ、ブエノスアイレス1000kmでクラス優勝し、戦闘力の高さを見せつけた。梯子形鋼管製フレームにアルミ製ボディを架装した車体の乾燥重量は車名の通り550kgとされ、そのミドシップに4カムDOHCの水平対向4気筒エンジンを搭載。低い全高は980mmしかなく、1954年のミッレ・ミリアではハンス・ヘルマンのドライブにより遮断機の下りた踏切を潜り抜けたという逸話は有名。

今回のオークションに出品されるシャシーナンバー「550-0053」は1955年製で、当時カリフォルニアのプライベート・レーサーに販売された車両だ。現在のオーナーはこれまで20年近く所有していたが、その姿を外の世界に見せることはほぼ無かったという。エンジンやギアボックスはいわゆるマッチング・ナンバー、つまり載せ替えらておらず、2018年春には3万ドル以上の費用を掛けて専門家の手による整備を受けている。予想落札価格は400万~500万ドル(約4.5億~5.6億円)とされている。


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次にご紹介する1959年製ポルシェ「718 RSK スパイダー」は34台が製造された中の1台。前述の550スパイダーの進化型として1957年に登場した。550系に比べると滑らかな曲面のボディやカバーが装着されたヘッドライトにより空気抵抗が大幅に低減した。エンジンのパワーも向上し、ブレーキ、サスペンションも改良された。1958年にレース・デビューすると、数々のレースでクラス優勝または表彰台に上がる活躍を見せる。1959年のタルガ・フローリオでは総合優勝だけでなく1位、2位、3位を独占し、"ジャイアント・キラー"と呼ばれた。「718」という名称は現行の「ボクスター」「ケイマン」に受け継がれている。

今回のオークションに出品されるシャシー・ナンバー「718-024」は1959年にプライベーター仕様として製造され、有名な米国人レーシング・ドライバーのエト・ハガスに販売された。同年のル・マン24時間レースに出場し、レース開始から19時間が過ぎた時点ではクラス1位、総合4位を走っていたものの、ゴールまで4時間を残すところでクランクシャフトが破損しリタイアを喫している。1960年代には米国でパイクスピークやSCCA(スポーツカークラブ・オブ・アメリカ)の様々な競技に出場した。これによりヒストリック・レーシング・シリーズの出場権を有している。

オリジナルのカラーリングは白いボディにベージュの内装だったというが、現在はご覧のようにシルバーのボディに塗り替えられている。4カム・エンジンとトランスアクスルも、シャシー・ナンバーとは異なる「718/048」の番号が打たれており、これは後継モデルの「RS60」から載せ替えられたものだという。予想落札価格は360万~410万ドル(約4億~4億5,500万円)。


By Autoblog Japan Staff

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