希少な水平対向6気筒エンジンが搭載された2003年型スバル「アウトバック」を廃車置場で発見
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米国コロラド州デンバーに住み、地元の廃車置場でかなりの時間を過ごしていると、捨てられたスバル車をよく目にする。デンバーの住民には、犬とスバル車を所有していなければならないという不文律でもあるようだ。商店の前や駐車しているスバル車の側に、犬用のウォーターボウルが置かれているのをよく目にする。そして使い古されたスバルの「アウトバック」は、最後は地元の廃車置場に辿り着くのだ。

レガシィ」の車高を引き上げた派生車種として、米国では1994年に初代が発売されたアウトバック(日本では当初は「レガシィ グランドワゴン」、現行型は「レガシィ アウトバック」と名乗る)は、これまで米国内で200万台も売れたということもあり、筆者はほとんど写真に撮っていない。日産「アルティマ」フォード「F-150」を撮らないのも同じ理由だ。しかし、希少な水平対向6気筒エンジン搭載モデルとなれば話は別だ。マイル・ハイ・シティのセルフサービス式廃車置場で発見したこの2003年型「アウトバック H6-3.0」は、一見非常にきれいな状態を保っていた。


6気筒のアウトバックは2世代目(日本での名称は「レガシィ ランカスター」)の途中、2001年モデルイヤーでデビューしたが、価格は決して安くなかった。当時のカタログ記載車両本体価格は2万6,995ドルから。現在の貨幣価値に換算すると3万7,000ドル(約412万円)程になる。これに対し、5速マニュアル・トランスミッションの4気筒エンジン搭載バージョンなら2万3,770ドルからという値段で買えた。


3.0リッター水平対向6気筒エンジンの3ペダル・バージョンは手に入れることができなかったが、この頃には既に、マニュアル・トランスミッションのアウトバックを求める顧客はますます少なくなっていた。


最高出力は212hpということで、4気筒エンジン搭載モデルと比べると嬉しくなるほど速かった。筆者は2.5リッター水平対向4気筒エンジンと5速マニュアル・トランスミッションを搭載する2004年型アウトバックを所有しているが、高速道路の入口や急勾配の道では多大な忍耐を必要とする。


当時のスバルは水平対向6気筒エンジンを大いに誇っていたので、このクルマにはボンネットの下で水平に配置された6つのピストンを自慢するバッジがあちこちに装着されている。フロントグリル、テールゲート、センターコンソール、そしてボンネットの下にもいくつか見られる。


この個体はとてもきれいな状態だったから、筆者はくたびれた愛車の2004年型のためにシートを買っていこうかと考えたほどだった。オリジナルの書類やオーナーズ・マニュアルも車内に残されており、最初の購入者は何でもかんでもオプションを付けたがる人物ではないことを示していた。このクルマはその永眠の地から数マイルしか離れていない場所で売られたようだ。


デジタルオドメーターのせいで、総走行距離を見極めることは不可能だったが、おそらくこの個体は大切に長い距離を乗られたクルマで、新型アウトバックの下取りに出されたものの、修理するには多額の費用が掛かる機械的問題を抱えていたため、中古車として販売する価値がないと判断されたのではないかと想像する。


泥まみれの花嫁を見て、新郎の友人はこう言った。「逞しいアウトドア・タイプか。良い選択だ」


By MURILEE MARTIN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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