メルセデスAMGが「プロジェクト・ワン」の売買契約でオーナーによる転売を禁止 
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メルセデスAMGは、F1用エンジンを搭載する限定生産のハイパーカー「プロジェクト・ワン」を購入した人が、手っ取り早く利益を得るためにこの260万ドル(約2億8,900万円)のクルマを転売しないように、これを禁止する条件を売買契約に含める予定だという。

これはフォードが「GT」の購入者に24カ月以内の転売を禁じていることや、ポルシェが「911 R」を転売し始めた顧客を見て「911 GT3 ツーリング パッケージ」を用意した対応に類似したものであると、ドイツの自動車メディア『auto motor und sport』は指摘する。同メディアは、プロジェクト・ワンの生産予定台数275台が既にすべて売約済みであること、そしてメルセデスAMGはカモフラージュを施したプロトタイプを使ってイングランドとスペインの閉鎖されたサーキットで試乗を行っていることなどを伝えている。

昨年末、フォードは購入するために審査が必要な45万ドル(約5,000万円)のスーパーカー、新型フォード GT購入時の契約に違反したとして、プロレスラーで俳優のジョン・シナを訴えた。両者は今年6月に法廷の外で和解している。和解金の金額については明らかにされていないが、フォードはその全額を寄付するそうだ。その一方で、走行距離わずか8マイル(約12.9km)の2017年型フォード GTが、今月23日から25日に行われるモントレー・カー・ウィークのメカム・オークションズで売りに出される予定だ。予想落札価格は170万ドル〜190万ドル(約1億9,000万円〜2億1,000万円)とされている。ということは、やはり誰かが転売で大儲けすることになるのだろう。

実は既にこれと似た動きが、プロジェクト・ワンでも見受けられる。自動車情報サイト『Motor1』は昨年11月、税別379万ユーロ(約4億9,000万円)という価格で生産が決まった枠を売ろうと試みた人物いると伝えた。これは定価の倍近い額に相当する。現在も同じ379万ユーロを提示して売りに出されている物件があり、納車は2019年の第2四半期とされている。

昨年秋のフランクフルト・モーターショーで発表されたプロジェクト・ワンは、F1マシン用の1.6リッターV型6気筒シングルターボ・エンジンをミドシップに搭載し、これに電動ターボチャージャーとエンジンをアシストする電気モーターが組み込まれ、さらに前輪を駆動する2基の電気モーターを搭載する。総合最高出力は1,000馬力を超え、最高速度は350km/h以上、0-200km/hまで6秒で加速するという驚異的なスペックを誇る。リチウムイオン・バッテリーの電力のみで25kmの距離を"ゼロエミッション(排出ガスなし)"で走行することも可能だが、オーナーは走行距離5万kmごとにエンジンをオーバーホールしなければならないと言われている。


By SVEN GUSTAFSON
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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