ルイ・ヴィトン仕様(?)の1995年型メルセデス・ベンツ「S320」を廃車置場で発見
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米国のラッパー、Sir Mix-a Lot(サー・ミックス・ア・ロット)が1992年に歌った『Swap Meat Louie』の歌詞にあるように、フランスの高級ブランド「ルイ・ヴィトン」はスウェット・スーツをデザインしたことはない。同様に、確かメルセデス・ベンツを手掛けたこともないはずだ。つまり、筆者がカリフォルニア州北部にあるセルフサービスの廃車置場で発見したW140型「Sクラス」は、重量2トンの"偽ルイ・ヴィトン"である。


コーションプレートには、ドイツ製で外装色は黒と記載されていたので、このクルマはかなり大掛かりな自家製カスタムが施されたようだ。


ボディはブラウンとゴールドの2トーンで塗られ、ルイ・ヴィトンの柄を模したロゴとマークが全体にステンシルを使って描かれている。

ステンシル塗装の上にホワイト・ドットを手塗り仕上げ。おそらく、突発的な思いつきで行った"ヴィトン化プロジェクト"ではなく、十分に考えた上で実行したものと思われる。これは果たしてジョークなのか、それとも、世界的デザイナーのエミリオ・プッチがコラボレーションした1979年型リンカーン「コンチネンタル マークV」に対抗するべく、ルイ・ヴィトン&メルセデス・ベンツを個人で作り上げようとした真剣な試みだったのか。


カスタマイズは最高出力217hpを発生する直列6気筒DOHCエンジンにまで及ぶ。ゴールドで塗ったバルブカバーに、「W140」をホワイト・ドットで表現した力作だ。


このクルマが新車で売られていた1995年当時、「S320」のベース価格は6万2,700ドルで、現在の貨幣価値に換算すれば10万4,000ドル(約1,155万円)に相当する。同年に登場したV型12気筒を搭載する「S600」の半値を若干上回る程度だった。だが、かつての欧州製高級車は「偽ルイ・ヴィトン」仕様になったことで、その価値を大幅に下げてしまった。



このクルマをカスタマイズした人物の意図は定かではないが、その熱意には敬意を表さねばなるまい。


By MURILEE MARTIN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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