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新型トヨタ「スープラ」プロジェクトでチーフ・エンジニアを務める多田哲哉氏は、同車の発表が待ちきれない我々に多く情報を提供してくれている。しかし、同氏が語った興味深い最新の情報はスープラとは関係なく、まだ存在が明らかになっていない別のスポーツカーについてだった。英国トヨタによるインタビューの中で、多田氏は「86の兄貴分となるクルマを作ろうとしていたのですか?」と尋ねられた。

その答えは次のようなものだ。「豊田章男社長は常に、会社として、86を次男、スープラを長男とした3兄弟を揃えたいと言っていました」。

要するにトヨタは、3車種のスポーツカーを販売することに関心を持っているというわけだ。"三男"に相当するスポーツカーは、86より遅いがさらに手に入れやすい価格になると想像できる。

ただし、これは全く新しい情報というわけではない。多田氏は86が発表されてから間もない2013年にも同様のことを語っている。しかもこれは新型スープラのプロジェクトと名前がはっきりと確認される前のことだ。

しかし、今になって再び同じことが多田氏の口から語られたという事実は興味深い。86の発売から5年が経ち、その販売が好調とは言えないにもかかわらず、トヨタは依然として3番目のスポーツカーを開発する気があるらしいのだ。


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それでは、この86の下に位置するスポーツカーはどんなクルマになるのだろうか? トヨタは2015年の東京モーターショーで、「S-FR」と呼ばれる小型スポーツカーのコンセプトを発表した。その名称は、86がかつて米国でサイオン・ブランドから販売されていた時の名前「FR-S」と基本的に同じ意味で、"S"は"スポーツ"、"F"は"フロント"(フロント・エンジン)、"R"は"リア"(リア・ドライブ)を表している。このコンセプトカーはとてもバランスの取れたプロポーションのクルマで、しかめっ面をしたような丸形ヘッドライトがむしろ愛らしかった。また、6速マニュアル・トランスミッションや独立懸架式リア・サスペンションを装備し、根本的にスポーツカーとして適切な要素を全て備えていたのだ。確かに小型で、疑う余地なく86よりも性能は低い。多田氏の説明に完璧に当てはまる。

もし、トヨタがS-FRを86より低価格、つまり260万円以下という価格帯で売り出そうとするのであれば、既存のプラットフォームを流用してコストダウンを図らなければ難しいだろう。それはともかく、トヨタがこのアイディアを諦めずにいると聞けたことは喜ばしい。スープラの次なるモデルにも大いに期待することにしよう。


By JOEL STOCKSDALE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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