【ビデオ】ランボルギーニ、「アヴェンタドール SVJ」が塗り替えたニュルブルクリンク市販車最速ラップタイムと車載カメラ映像を発表!
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噂は本当だった。先日公開されたビデオで予告されたとおり、ランボルギーニは「アヴェンタドール SVJ」と名付けられたスーパーカーの最新高性能バージョンが、ニュルブルクリンク北コースで達成したラップタイムを明らかにした。その記録は6分44秒97。これまで公道走行可能な量産車で最速とされていた、ポルシェ「911GT2 RS」6分47秒3を2秒以上も更新したことになる。ランボルギーニは、ポルシェにわずか半年で記録を塗り替えられた「ウラカン ペルフォルマンテ」の雪辱を果たしたというわけだ。さらに生産台数が僅か数台に過ぎないため"量産車"とはいえないものの、これまで公道走行可能な市販車では最速とされていたNIO社の電動ハイパーカー「EP9」のタイムも0.12秒ほど凌ぎ、ニュル最速公道仕様車の称号を電気自動車からガソリン自動車に取り戻すことにも成功した。なお、"公道走行可能"とか"市販車"という枠を全部外せば、ニュルブルクリンク最速のクルマは先日5分19秒546というタイムを記録したポルシェのLMP1レースカー(改)、「919ハイブリッドEvo」である。

今年8月のモンタレー・カー・ウィークで正式デビューが予定されている(だから今は奇妙なカモフラージュを纏っている)アヴェンタドール SVJは、V型12気筒エンジンをミドシップに搭載するランボルギーニのフラッグシップ・スーパーカー「アヴェンタドール」をサーキット走行に最適化させた高性能モデル。"SVJ"の名前はランボルギーニ・ファンならご存じの通り、かつてレース出場を夢見てランボルギーニのエンジニアとテストドライバーが1台だけ作り上げた実験車両「J」、通称「イオタ」と呼ばれるクルマと、顧客の注文を受けて「ミウラ」をベースに数台が製作されたそのいわばレプリカである「ミウラ SVJ」に由来する。


皮肉にも同じフォルクスワーゲン・グループに属するドイツ製スポーツカーを打ち負かすため、ランボルギーニは既に獰猛な牡牛に強心剤と中枢興奮剤を投与し肉体改造を施した。つまり、エンジンのパワーアップと軽量化、そしてエアロダイナミクスと電子制御システムの改良だ。最高出力や車両重量の数値は今のところ明らかにされていないが、パワー・トゥ・ウェイト・レシオは1.98kg/hpを達成したという。現行の標準モデル「アヴェンタドールS」は最高出力740hpで乾燥重量1,575kgだから、約2.13kg/hpということになる。2015年に発表された「アヴェンタドール SV(スーパー・ヴェローチェ)」は最高出力を750hpに引き上げ、乾燥重量は1,525kgに削減されていたので2.03kg/hp。そして創業者フェルッチォ・ランボルギーニ生誕100周年を記念して限定生産された「チェンテナリオ」では最高出力770hp、乾燥重量1,520kgで既に1.97kg/hpを達成しているから、SVJは両車の間になると推測できる。おそらくエクステリアだけでなくインテリアにも、カーボンファイバーや「フォージドコンポジット」と呼ばれる軽量素材が多用されていることだろう。

さらに大きな鍵となるのがエアロダイナミクスだ。ランボルギーニはCFD(数値流体力学)シミュレーションを使用し、「ALA(アエロディナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ)」と呼ばれるアクティブ・エアロダイナミクスの最適化を突き詰めたという。コーナーで必要なハイ・ダウンフォースと直線走行時のレス・ダウンフォースを状況に応じて(しかも右コーナーと左コーナーによっても)可変させるこのシステムを磨き上げると同時に、これに合わせてパッシブおよびアクティブ双方のダイナミクスも改良を受けた。4輪駆動システム、後輪操舵システム、ESC、ステアリングの設定がリチューンされ、サスペンションのダンピングもSVより強化されているという。


今回の記録挑戦の重責に堪え功績を挙げたランボルギーニのワークス・ドライバーは、日本のSUPER GTマネパ・ランボルギーニ GT3で参戦していることから我が国のレース・ファンにもお馴染みのマルコ・マッペリ選手。ニュルブルクリンクでのタイム計測時にはカメラとGPSを利用した「VBOX」テレメタリー・システムが車両に搭載されており、証拠として20.6kmにおよぶ全コースの走行を収めた車載カメラ映像と計測中のタイムが既に公開されている(ちなみにウラカン ペルフォルマンテが当時の量産車最速タイムを記録した際には、疑惑の声も上がった)。そして8月18日から米国カリフォルニア州で行われる自動車の祭典では、カモフラージュを剥がした姿が一般公開される予定だ。おそらく、このアヴェンタドール SVJも限定生産になると思われる。既にランボルギーニから"お得意様"と見なされている方々にはお知らせが届いているだろうが、新規顧客としてニュルブルクリンク最速スーパーカーのオーナーになりたい方は、急いでランボルギーニ正規ディーラーに連絡を。その際に用意する資金は、アヴェンタドールSの車両価格4,490万円より大幅に余裕をみておいた方が良さそうだ。



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