新型トヨタ「スープラ」についてチーフ・エンジニアの多田哲哉氏が語る 「30年後、どんなに良いクルマだったかと語り合える」
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耐えがたいほど小出しにされている新型トヨタ「スープラ」の情報が、また新たに入ってきた。英国トヨタのブログで、同モデルのチーフ・エンジニアであり、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで指揮を執っていた多田哲哉氏のインタビューが公開されている。2012年からスープラの開発を統括してきた多田氏は、この計画が長期におよんだ理由を「"これが正解"という絶対的確信を得たかった」と説明する。"これ"とは具体的に何を意味するかといえば、兄弟車であるトヨタ「86」と比べて、新型スープラは重心が低く、トレッド幅が広く、ホイールベースが短いということだ。レクサス「LFA」のように先進的な炭素繊維を織り込むことなく、スープラはかつてのスーパーカーと同等のボディ剛性を実現したと多田氏は語る。

グッドウッドで行われた英国の自動車メディア『Autocar』によるインタビューで、多田氏はスープラの最大トルクが「レクサスのFシリーズと同程度」になると仄めかした。つまり、「RC F」や「GS F」に搭載されている自然吸気5.0リッターV8エンジンの530Nmを、(BMW製の)3.0リッター直列6気筒ツインターボ・エンジンで発揮するということだ。

しかも多田氏は、新型スープラがこれらのレクサス Fモデルより200〜300kgも軽量になると認めている。幅があるのはスープラにはより軽量な直列4気筒エンジン搭載モデルも設定される見込みだからだ。ちなみに日本仕様の数値を上げると、レクサス RC Fの車両重量は1,790kg、GS Fは1,830kgとなっている。つまり、4気筒のスープラは1,500kgを切ることが予想(期待)される。

また、多田氏によれば、新型スープラはハイブリッドでないパワートレインを積む最後のトヨタによるスポーツカーになる可能性が高いという。年々厳しくなる規制により、電動アシストのないエモーショナルなスポーツカーは存続が難しくなっているため、「スープラは、純粋なガソリン・エンジンが高回転時に奏でるサウンドを楽しむ人々にとって、トヨタからの最後の贈り物となるでしょう」と同氏は語る。

だが、先代モデルの現代的な進化を望むハードコアなファンにとって、新型スープラは納得できるモデルにはならないかもしれないと多田氏は認めている。86が発表された時、クラシックなAE86オーナーの中にはそれを受け入れることができなかったり、強く批判する人がいたことを例に挙げ、スープラでも同じことが起こるかもしれないと語っている。

しかし、新型スープラには多田氏の過去のスープラに対するリスペクトが込められており、かつてのスープラ・オーナー達も「心を開いて新型車の全てを見ていただければ、時間は掛かるかもしれないが、いつか受け入れられることを願っています」と同氏は語る。そして「我々はスープラが全ての特性において圧倒的な優位性を発揮するクルマになることを目指しています。来年発売されるときには、同クラスで最も運転が楽しい(fun-to-drive)クルマになると信じています」と述べ、さらに「おそらく今から30年後、(今度のスープラが)どんなに良いクルマだったかと語り合える日が来るでしょう」と自信を見せるのであった。


By JONATHON RAMSEY
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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