アストンマーティン、新型「ヴァンテージ」のメルセデスAMG製V8エンジンに組み合わせるマニュアル・トランスミッションを独自に開発中
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2016年、アストンマーティンのアンディ・パーマーCEOは、米国の自動車雑誌『Car and Driver』にアストンマーティンはマニュアル・トランスミッション(MT)の提供を続けると語り、さらにラインナップに少なくとも1車種は常にMTを設定すると話していた。MTの火を消すまいとするアストンのファンにとって、2017年に「V12 ヴァンテージS」が生産終了してから長いこと待ち望んでいた時が遂にやってくる。アストンマーティンでチーフエンジニアを務めるマット・ベッカー氏がグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで『Road & Track』に語ったところによると、「来年のこの時期」までに新型「V8 ヴァンテージ」にMTが設定されるというのだ。

既にプロトタイプが公道で走行テストを行っているのに、1年後というのはだいぶ先のように思われる。だが、小さな企業であるアストンマーティンは、大きなエンジニアリングの課題に取り組まなければならないのだ。ヴァンテージに搭載されているメルセデスAMG製の4.0リッターV8ツインターボ・エンジンは、これまでマニュアル・ギアボックスと組み合わされたことがない。そのため、アストンマーティンは駆動系のハードウェアとそれらを制御するソフトウェアの両方を、独自に白紙から開発しなければならない。これはアストンマーティンにとって大きなチャレンジになる。

そして出来上がるクルマは、ドライバーにとっても大きなチャレンジになるという。アストンマーティンはこのパッケージが、自分自身の手で操ることを好む人々が求める運転のスリルを確実に提供できるようにしたいと考えている。ベッカー氏によれば、このクルマの運転は簡単なものではなく「ドライバーに運転の仕方をきちんと分かっている必要があることを思い出させる」という。この換装が上手くいけば、同じメルセデスAMG製エンジンを搭載している「DB11 V8」にもMTが設定される希望が開けるかもしれない。

ベッカー氏はトランスミッションの詳細な仕様については明らかにしなった。おそらく一般的な6速か、ポルシェ・タイプの7速(1速の左下にリバース)もしくはコルベット・タイプの7速(7速の真下にリバース)、あるいはV12 ヴァンテージSに採用されたドッグレッグ・ポジションの7速(1速の真上がリバース)のいずれかになるだろう。

このV8エンジンを搭載する新型ヴァンテージについて、ベッカー氏は「このクルマが出発点となる」と述べている。おそらくMT仕様の次はオープントップの「ヴァンテージ ロードスター」、そしてDB11と同じV型12気筒ツインターボ・エンジンを搭載した「V12 ヴァンテージ」が続くだろう。さらに「ヴァルキリー AMR Pro」「DB11 AMR」「ラピード AMR」のようにハードコアな「AMR」仕様のヴァンテージも登場するに違いない。


By JONATHON RAMSEY
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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