ゲイリー・クーパーが所有した1935年製デューセンバーグ「SSJ」がオークションに登場 落札予想価格は11億円超
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ペブルビーチオークションには世界で最も優れたクルマや最も希少なクルマが出品されるが、今回ご紹介する1935年製デューセンバーグ「SSJ」は間違いなくその両方の資質を兼ね備えている。同車はインディアナ州の自動車メーカー、デューセンバーグが2台だけ生産したSSJのうちの1台で、いずれも当時の大物映画スターに購入されている。1台はクラーク・ゲイブル、そしてこの1台はゲイリー・クーパーの手に渡ったのだった。

SSJにはデューセンバーグの他のモデルと異なる特徴がある。「J」や「SJ」よりホイールベースが短く、スーパーチャージャー付き直列8気筒DOHCエンジンを搭載していたのだ。1935年といえば、フォードがフラットヘッドのプッシュロッドV8エンジンを実用化して間もない時代である。ただし、当時ツインカム・エンジンを手掛けていたメーカーはデューセンバーグだけではなかった。例えば、同じインディアナ州の自動車メーカー、スタッツは独自の直列8気筒ツインカム・エンジンを開発しており、1気筒あたり4バルブを備えているものさえあった。

それでもこのデューセンバーグが非常に高性能なマシンであることは確かだ。オークションを行うグッディング&カンパニーの説明によれば、その8気筒ツインカム・エンジンは希少なツイン・キャブレターを装備し、既に当時最もパワフルなクルマの1台とされていた標準モデルのSJを80hp以上も上回る最高出力400hpを発生。最高速度は140mph(約225km/h)に達したという。


なお、このデューセンバーグを所有した有名人はゲイリー・クーパーにとどまらず、一時期はブリッグス・カニンガムがオーナーだったという。カニンガムは自身のチームを率いて初代シボレー「コルベット」ル・マン24時間レースに参戦した有名レーシング・ドライバーであり、独自にスポーツカーの開発も手掛けていた。

この個体の希少性や性能、美しさ、そして輝かしい来歴を考えると、グッディング&カンパニーが1,000万ドル(約11億円)以上という高額の落札予想価格を付けていることも驚くには当たらない。それでも極めて希少な一部のフェラーリほどではないが、米国車としては指折りの高値を記録することは間違いなさそうだ。2016年に「シェルビー・コブラ」の1号車が記録した1,250万ドルや、2012年に1,100万ドルで落札されたフォード「GT40」にどこまで迫るだろうか。


By JOEL STOCKSDALE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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