アストンマーティン、顧客から注文を受けて小さな「シグネット」に436馬力のV8エンジンを搭載!
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最高出力436ps、最大トルク490Nmを発生するV型8気筒エンジンが搭載されたこのアストンマーティン「シグネット」こそ、今年の「まさか登場するとは思わなかったクルマ」大賞に輝く1台かもしれない。同車は、アストンマーティンのカスタマイズ部門「Q by Aston Martin」が顧客から注文を受けて、先代「ヴァンテージ S」の4.7リッター自然吸気V8エンジンを小さなシグネットに移植したワンオフ・モデルだ。バッキンガムシャー・グリーンを身にまとったこのクルマは車両重量が1,375kg、パワー/ウエイト・レシオは1トンあたり317ps(約3.15kg/ps)となっている。

アストンマーティンのエンジニア・チームは、シグネットのボンネットに収まるように、インテーク・システムを短縮。センター配置のツイン・エキゾーストは、非常に短い排気管を通してコンパクトカーとは思えない咆哮をあげる。ヴァンテージ Sから引き継いだその他のコンポーネントには、フロントとリアのサブフレーム、サスペンション、ブレーキ・システムの大部分、7速「スポーツシフトII」トランスミッションなどがある。なお、エンジンの出力は特別に製作された"ミニチュア"サイズのトルクチューブを介して後輪を駆動するので、トルクステアの問題はない。小さな身体で強大なパワーを支えるため、後輪には275/35R19、前輪に235/40R19サイズのブリヂストン製タイヤを履き、カーボンファイバー製のフェンダーアーチがこれを覆う。ブレーキはフロントが6ピストンと380mmフローティング・ディスク、リアは4ピストンのモノブロック・キャリパーと330mmディスクを備える。


アストンマーティンでは、この「V8 シグネット」を「The Ultimate City Car」(究極のシティ・カー)と呼んでいるが、このクルマに加えられた改造点を見れば、オーナーが"究極のサーキット計画"を思い描いていることが分かる。それは、Q部門が取り付けたロールケージやレカロ社製の固定式フルバケット・シートと4点式ハーネス、アルカンターラが巻かれた着脱式ステアリング・ホイール、レザーのプルストラップ付きカーボン製ドアパネル、荷室に装備されたスチール製の燃料タンク、FIA(国際自動車連盟)規定に準拠した消火器システムなどに表れている。このV8 シグネットが元来の"シティ・カー"としての側面を見せているのは、ヴァンテージから流用したメーター・パネル、エアコン、2基のUSBポートくらいだろう。

シグネットは、トヨタ「iQ」をベースに、内外装をアストンマーティンが仕立て直した超小型車で、2011年から2013年にかけて生産された。標準仕様のシグネットは0-60mph(約96.6km/h)加速が約11秒だったが、V8シグネットはわずか4.2秒。最高速度は170mph(274km/h)で、ノーマルのシグネットを実に60mph(約96.5km/h)も上回る。アストンマーティンは、標準モデルのシグネットが「将来、人気のクラシックカーになるだろう」と語っているが、それは楽観的な見方だろう。しかし、V8 シグネットならその可能性も大いにありそうだ。

V8 シグネットは、7月12~15日に開催されている英国の自動車イベント、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開され、他のもっと大きなアストンマーティン車と共にヒルクライムに挑戦することになっている。



By JONATHON RAMSEY
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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