テスラが、2018年第2四半期の業績を発表し、懸案だった普及型EV Model 3の生産ペースが、6月最終週の7日間で5031台に到達したことを明らかにしました。テスラのリリースには目標達成を祝う工場従業員の集合写真が掲載されています。

Model 3をの生産ペースを週5000台に乗せるということは、テスラが「金持ちが趣味でやっている会社」を脱却し、大手メーカーと張り合えるようになったとも言える出来事かもしれません。

イーロン・マスクCEOは2017年7月、同年末までにModel 3を月産2万台に持っていくことができると語っていました。しかし、現実はそう甘くはありませんでした。

7月に生産が始まっていたはずのModel 3は、10月初旬に至っても合計260台しか作ることができず、9月の月産目標だった1500台には遠くおよばない体たらく。その後も野心的な生産スケジュール設定が祟ったのか、技術的問題や労働環境としての問題などが相次ぎました。

以降、テスラは「週5000台」をModel 3の生産目標に掲げ、地道にペースを上げてゆきます。週3500台に到達する頃には、2モーターAWDのパフォーマンスモデルの生産開始や、カナダへの出荷を開始するなどの余裕も見え始めました。

おそらく、最も生産ペースの工場に寄与したのはテント式建屋に設置した新しい製造ラインGA4の稼働と考えられます。このラインが稼働したおかげでModel 3の生産ペースは大きく向上しました。仮設テント内で製造されるにもかかわらず、そこで生産されるModel 3の品質は従来の生産ラインGA3を出てきたものと遜色がないとのこと(もちろんあっては困るわけですが)。

テスラの発表によると、2018年第2四半期の全車種合計生産台数は4万740台に達するとのこと。そのうちModel 3は1万8440台を占め、のこりはModel Sが1万930台、Model Xが1万1370台とのこと。

テスラは8月末までにModel 3の生産を週6000台にまでペースアップしようと目論んでおり、今年下半期には純利益を出せるようにしたいとしています。一時期は生産の遅れから予約キャンセルが相次いでいるとも報じられたModel 3ですが、テスラはリリースで依然として約42万台もの予約待ちがあると述べています。また2019年からと言われる右ハンドル車の生産が始まれば、日本など左側通行の国でも予約が増えることが考えられます。

テスラは2017年を「テスラ史上最も厳しい時期だった」と述べたものの、いまやその困難を乗り越えつつあるようです。


By Munenori Taniguchi

※こちらの記事は『Engadget 日本版』より許可を得て掲載しました。