ハーレーダビッドソン、欧州で販売するオートバイの生産を米国外の工場に移すと発表
ハーレーダビッドソンが欧州に輸出するオートバイの生産拠点を、米国から国外の工場へ移転すると発表した。また、EUの対米報復関税によって年間9,000万ドル(約100億円)から1億ドル(約111億円)の費用が掛かる見通しを示した。

この生産拠点の移転は、6月1日にドナルド・トランプ大統領が米国の雇用を保護するため、欧州に対し、鉄鋼とアルミニウムに輸入関税を適用したことが発端だ。

米国の輸入関税の報復として、EUは様々な米国製品に25%の輸入関税を6月22日から課している。その中には、ハーレーダビッドソンのような大型オートバイも含まれる。

ウィスコンシン州ミルウォーキーに本拠地を置くハーレーダビッドソンは6月25日、規制当局への提出文書で、報復関税により米国からEUに輸出されるオートバイ1台あたりのコストが、平均約2,200ドル(約24万円)増加すると述べている。しかし、この費用をカバーするために、小売価格やディーラーへの卸価格を値上げするつもりはないとのこと。

また、ハーレーダビッドソンは同文書の中で、2018年末までの関税によるコスト増は、3,000万ドル(約33億円)から4,500万ドル(約50億円)に及ぶと見積もっている。

さらに、「この大幅なコスト増をディーラーや顧客に転嫁すると、欧州での販売に即刻かつ持続的に大打撃を与えることになると確信している」と述べている。

ハーレーダビッドソンは、米国内におけるオートバイ需要の下落に苦しんでおり、海外での年間販売台数を、現在の約43%から50%にまで押し上げたい考えだ。

オートバイの出荷台数は6年ぶりの最低水準にまで落ち込んだため、生産体制の統合整理計画の一環として、ハーレーダビッドソンは今年1月、ミズーリ州カンザスシティの工場を閉鎖すると発表した。

2017年にハーレーダビッドソンは欧州で4万台近いオートバイの新車を販売したが、これは同年の全体販売台数で16%を占めている。EU市場は同社にとって、米国に次ぐ2番目の巨大市場となっているのだ。

ハーレーダビッドソンによると、海外にある生産工場の増産には設備投資が必要となり、移転するのに少なくとも9カ月から1年半かかるとしている。

また、同文書によると、ハーレーダビッドソンは、EUの報復関税による財務上の影響の詳細と、その影響を最小限に留める計画を、第2四半期決算の発表日である7月24日に合わせて発表するという。

トランプ大統領は、昨年大統領に就任した際、この米国の象徴的なオートバイ・メーカーに、再び栄光を取り戻させると約束している。

今年4月後半、ハーレーは既に高騰している金属材料の価格に加え、トランプ大統領の輸入関税によって、今年からコストが1,500万〜2,000万ドル(16億6,000万〜22億円)増加するだろうと述べていた。


Reporting by Sanjana Shivdas.


By REUTERS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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