史上最も美しい「GT-R」!? 日産とイタルデザインが共同開発した「Nissan GT-R50 by Italdesign」を公開!
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日産自動車とイタリアのデザイン・ハウスとして有名なイタルデザインは29日、両社が初めて共同開発したプロトタイプ車「Nissan GT-R50 by Italdesign」を公開した。日産「GT-R NISMO」の2018年モデルをベースとしたこのプロトタイプは、「GT-R」とイタルデザインそれぞれの50周年を記念するモデルで、来月に欧州で車両が初公開されるという。

「『何の制約もなくGT-Rをつくったらどうなるだろう』とこれまで何度考えたことでしょう。今、それを実現できるのです。」と日産のグローバルデザインを担当する専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサ氏は語る。「これは2つの大きな瞬間が交差するまたとない機会でした。自動車業界に大きな足跡を残してきたイタルデザインが50周年を迎え、ワクワクさせる興奮を生み出し続けてきた日産のGT-Rも50周年を迎えます。この2つの瞬間を祝うため、日産とイタルデザインは本プロトタイプを生み出しました。」

イタルデザインは開発と設計、製造を手掛け、内装・外装のデザインは、ロンドンの日産デザインヨーロッパと、日産デザインアメリカが担当したという。


「リキッドキネティックグレイ」と呼ばれるペイントと、50周年を記念したという「エナジェティックシグマゴールド」のアクセントが印象的なボディのサイズは、全長4,784mm × 全幅1,992mm × 全高1,316mm。ベース車と比べると、94mm長く、7mmワイドで、54mmも低い。ルーフはさらに、乗員の間に相当する中央部が一段低くなっている。ウィンドウ下部が絞り込まれた特徴的なリア・エンドはゴールドで塗り分けることで独立した塊感を表現したという。さらに開口部が左右に拡げられたフロント・エンドのインナーパネルと、GT-Rの特徴的なフロント・フェンダーのエア・アウトレット「サムライブレード」、ボンネットのNACAダクト、そして薄型のドア・ミラーがゴールドで強調されている。


LEDヘッドライトはGT-Rの縦型を踏襲しながらもワイドに広がった下辺がそのままカーボンファイバーのブレードで仕切られたフロント・バンパーの冷却用インテークにつながる。丸型のテールランプは、ノーマルのGT-Rがリア・バンパーに埋め込まれているのに対し、GT-R50 by Italdesignでは空洞を囲む赤い光のリング状の周囲がそぎ落とされ、後方に向かって突き出しているようにも見える。リア・ウイングは可変式で、通常は左右のリア・フェンダーをつないでいるが、戦闘態勢に入れば2本の支柱でせり上がる。前21×10J、後21×10.5Jの専用ホイールは、合金とカーボンファイバーが組み合わされたものであるようだ。タイヤは前255/35R21、後285/30R21サイズのミシュラン製「パイロットスーパースポーツ」を履く。足回りにはBilstein DampTronicを採用した新しいサスペンション・システムが開発され、前6ピストン、後4ピストンのブレンボ製ブレーキには赤いキャリパーが組み合わされている。


インテリアは基本レイアウトをベース車から踏襲しながらも、カーボンファイバーで作り直されたダッシュボードとセンターコンソールから7インチのマルチファンクションディスプレイが姿を消し、代わりにドライバーの眼前に備わるメーターパネルに様々な情報が表示されるようだ。2007年のGT-Rデビューから現在までの時代の移り変わりを感じさせる変更と言えるだろう。シート表皮はイタリア製レザーとアルカンターラで張り替えられた。標準モデルの造形を進化させたようなステアリング・ホイールはハブとスポークがカーボンファイバー製で、フラットボトム形状を採用したリムにはアルカンターラが巻かれている。2種類のカーボンファイバーを組み合わせたドア・パネルとダッシュボード、そして送風口のベゼルに、エクステリアと同様のゴールドのアクセントが見られる。


フロントに搭載する3.8リッターV型6気筒「VR38DETT」エンジンは、ニスモのGT3における経験をさらに活かし、GT3車両用の大容量・大口径のツインターボチャージャーと大型インタークーラーに加え、耐久性の高いクランクシャフト、ピストン、コネクティングロッド、ベアリング、高流量ピストンオイルジェットと大容量燃料噴射装置を採用し、カムシャフトのプロファイルとイグニション・システム、吸排気システムも改良を受けた。最高出力は600ps/6,800rpmから720ps/7,100rpmに、 最大トルクも652Nm/3,500-5,600rpmから780Nm/3,600-5,600rpmに引き上げられる見込みだという。その駆動力を4輪に伝えるデュアルクラッチ式シーケンシャル6速リアトランスアクスルや、デファレンシャルとドライブシャフトも強化された。


R35型GT-Rの進化形として、待望の次期型GT-Rの姿やスペックをそこから連想したくなるが、アルバイサ氏は「このモデルは次期型のGT-Rではありません。日産の技術力と日本のデザイン、そしてイタリアのコーチビルディングを結集して、両社の50周年を刺激的にクリエイティブな形で祝福したものなのです」と語っている。となれば、36型GT-Rはこれを超えた魅力を感じさせなければ、ファンは納得しないかもしれない。日産は欧州のパフォーマンスカーを熟知するイタルデザインの手を借りて、自らGT-Rというハードルを上げたようにも思われる。実車が日本でも展示されることを期待したい。



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■関連リンク
日産自動車 公式サイト:GT-R
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r.html

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