米国の批評誌Consumer Reportsが、テスラ モデル 3の制動距離のバラつきに関する再試験の結果、ふたたび"推奨(Reomendation)"の認定をつけると発表しました。モデル 3は当初、CR誌の60mph制動テストにおいて一貫性のない制動距離を記録するばかりか、巨大なピックアップトラックのフォードF-150にすら劣る結果を出すこともあったため、この批評誌から"推奨"を取り消されていました

テスラは、CR誌が推奨を取り消した際すぐに、試験の際の条件(タイヤ径や気温、路面状況、過去の運転状況など)から結果が大きく左右されたとの見方を示しました。

ところがその後、テスライーロン・マスクCEOが、アンチロックブレーキシステム(ABS)較正用のアルゴリズムに問題が見つかったため、数日のうちにソフトウェアアップデートを実施するとツイート。このアップデートによって「繰り返し急制動を行うような場面において、制動距離が最大20フィート縮まるだろう」としました。

ほどなくして、テスラが実際にモデル 3にOTA(On The Air : 無線ネットワーク経由の)アップデートを実施したため、CR誌はモデル 3の制動テストを再び実行。60mphからの制動テストを何度か試し、すべてカタログ値の133フィート付近で停止するという、一貫性のある結果を叩き出しました。

CR誌はこの結果を受け入れ、推奨取り消しの主要因だったブレーキの改善がモデル 3の評価点を押し上げたため、再び推奨として認定することを発表するに至りました。CR誌で19年間、1000台以上の車をテストしてきたジェイク・フィッシャー氏は「無線アップデートしただけでトラックでのパフォーマンスを向上させた車なんてこれまで見たことがなかった」とその感想を語っています。

テスラは、アップデートされたソフトウェアでは、路面その他の状況に応じて(ブレーキ特性)を微調整するようにしたと説明しています。

ただし、CR誌はモデル 3に対してブレーキ以外にも、走行時の風切り音、硬く感じる乗り心地、多数の操作を担うタッチスクリーンによる運転時安全性への懸念などを問題点として挙げています。イーロン・マスクCEOはこれらに対してインタビューに応じ、風切り音の発生がしにくいガラスや、新しいサスペンションダンパーをすでにモデル 3に採用していると説明しました。またタッチスクリーンについてもその操作体系の見直しによって、頻繁に操作する必要がなくなっているとしました。


By Munenori Taniguchi

※この記事は『Engadget日本版』より許可を得て転載しました。