ソニーは、ワイヤレスジャパン2018にリチウムイオン電池を搭載した電気自動車(EV)の「ニューコンセプトカートSC-1」を出展した。

ボディサイズは、全長3140 × 全幅1310 × 全高1960mmで、トヨタコムス」よりも大きく、軽自動車規格よりも小さいサイズとなっている。

SC-1は、ニューコンセプトカートという名前の通り公道を走るわけではなく、公園やテーマパーク内を巡回するようなことを想定したEVなのだ。
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SC-1の特長は、人の視覚能力を超えるイメージセンサーを車両前後左右に搭載していること。そのため、人が視認しながら運転する一般的な自動車と異なり、360度全ての方向にフォーカスが合された映像で周囲の環境を把握できる。

さらに、搭載したイメージセンサーの超高感度な特性と、内部に設置された高解像度ディスプレイにより、乗員が夜間でもヘッドライトなしに視認できることだ。

また、一般的な量産車には当然存在するフロントガラスがない。つまり、これまでのクルマには当たり前のようについているワイパーやデフロスターなども一切不要なのだ。霜が降りたり、雪が降ったりするとフロントガラスのメンテナンスが必要になるが、このようなシステムが量産モデルに搭載されればそのような手間は一切なくなりそうだ(カメラのメンテナンスは必要だが)。


室内からは、フロントウィンドウがあれば見えるはずの景色が49インチの4K液晶モニターに映し出されている。もちろんカメラは側面や後方にも備わっているので、切り替え確認することも可能だ。

さらに、SC-1にはソニ―が自社開発した融合現実感(Mixed Reality)技術を搭載している。この技術により、乗員がモニターで見る周囲の環境を捉えた映像に、様々なCGを重畳することで、従来の自動車やカートでは景色を見るだけであった車窓がエンタテインメント空間に変貌し、移動自体をより楽しめるようになるとのことだ。


また、イメージセンサーで周囲を捉えていることから全てのウィンドウが不要となる。そしてその代わりにその領域に高精細ディスプレイを配置することで、様々な映像を車両の周囲にいる人に対して映し出すことができるようになっている。例えば、テーマパークなどでイベントの告知をしながら園内を走行するといった場面が想定できるだろう。

さらにイメージセンサーで得られた映像をAI(人工知能)で解析することでインタラクティブに発信する情報を変化させることも可能だ。 この機能により、車両周囲にいる人の性別・年齢などの属性を判断して、最適な広告や情報を表示することなどもできる。

なお、SC-1にはイメージセンサーと共に、超音波センサーと二次元ライダー(LIDAR:レーザー画像検出と測距)を搭載し、ネットワーク接続されたクラウド側には走行情報が蓄積され、ディープラーニングで解析することで、最適な運行アシストに繋げるとともに、車両に搭載した複数のセンサーからの情報をエッジ・コンピューティングで判断し、安全な走行へサポートする機能も備えている。

これらの機能は、 第5世代移動通信システム (5G)を活用することで実現することが出来る。5Gの特長である高速大容量のデータを低遅延で通信できることは、モビリティにあらたな可能性付与するに違いない。

■関連サイト
NTT公式サイト
http://2020.ntt/mwc/jp/mobility_logistics/ml01.html

想像をプロトタイプするDNA ~New Concept Cart SC - 1~
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