BMW、プラグイン・ハイブリッド車用のワイヤレス充電システムを間もなく生産開始
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英国の自動車雑誌『Car Magazine』によれば、ついにBMWのワイヤレス電磁誘導充電システムが今年7月に生産開始になるという。

しかし、"販売開始"になるわけではない。この充電式パッドは欧州においては「530e iPerformance」のリース・オプションとして設定され、米国では「カリフォルニア州のみで展開され、530eに限ったパイロット版のプログラムとなる予定」とBMWは述べている。『Car』誌によれば、西ヨーロッパのBMW「5シリーズ」ユーザーは圧倒的にリース利用者が多いという。おそらくそれが、ゆくゆくは同社のプラグイン・ハイブリッド全車に採用される最新技術をBMWがリース専用オプションとした理由だろう。

このワイヤレス充電システムは、プラスチックでカバーされたアルミプレートの底面に第1のコイルが、そして530eのフロント・ホイール間の底面に装備されたパッドに第2のコイルが組み込まれている。地面に置かれたアルミマットのサイズは縦横の幅が約90cm、厚さが約6cm。車体に搭載するパッドは一片が約30cmで、厚さが約2cmだ。駐車場の床に設置するマットは220ボルトの電源に繋がなければならない。そうすることで3.2kWhのパワーを第2のコイルに伝達し、3.5時間で530eが搭載する9.4kWhのリチウムイオン・バッテリーをフル充電することが可能だ。BMW 「iウォール・ボックス」と呼ばれる出力3.7kWの充電器を使った有線充電で3時間かかることと比べてほしい。

ドライバーは、車載インフォテインメントのディスプレイの助けを借りて車両をマットの上に導くことができる。このプレートに近づくと、フロントカメラが捉えた映像の上に2本の青色ラインがイメージとして現れ、駐車時に進むべきルートを示す。1mほどの距離に近づくと、カメラ映像は画像に切り替わる。緑色の丸印が示すのは、青色の円が示す車両のパッドにマットが重なったという意味だ。そこで車内のボタンを押すと充電が始まる。Wi-Fiでネットワークにつなげれば、離れた場所からスマートフォンのアプリで充電の進捗を確認できる。マットはガレージのような屋内だけでなく、屋外の駐車場にも設置可能だ。例えば猫など、クルマ以外の物体が載ると自動的に電源がオフになる。このマットが発する電磁波はホットプレートより少ないという。



BMWがこの技術について初めて言及したのは2014年のこと。翌2015年のCES(国際家電ショー)で初公開された。BMWは同じドイツの自動車メーカーであるダイムラーと共同でこの技術の開発の取り組んだ。普及すれば両社の製品にとって有益なテクノロジーになるからだ。ダイムラーはメルセデス・ベンツ「Sクラス」の新しいプラグイン・ハイブリッド車「S 560 e」を年内に発売する予定だ。他に少なくとも8つの自動車メーカーが同様の技術を開発している。2014年の調査によると、2020年には世界で35万台を超えるワイヤレス充電の需要が見込まれるという。


By JONATHON RAMSEY
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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