【ビデオ】ボディが錆びた十数年前のマツダ「アテンザ」とVW「ゴルフ」を衝突試験に掛けたら...!? 結果は恐ろしいことに!
最近スウェーデンから届いたこの映像は、クルマの場合、サビが外観上の不具合だけではないということを証明している。保険大手フォルクサムとスウェーデン家主協会は、比較的人気が高い2車種の中からボディにサビが発生してしまっている車両を集め、英国にある「サッチャム・リサーチ」の施設で衝突試験を行った。その結果は驚くべきものだった。

サビやすいクルマとしてテスト車に選ばれたのは、初代「マツダ6(日本名:アテンザ)」。欧州の北欧諸国や米国の"ソルト・ベルト"と呼ばれるような雪の多い地域では(使われる塩化カルシウムの影響で)早期にサビが発生するモデルとして知られている。そして対抗馬は5世代目のフォルクスワーゲン「ゴルフ」だが、こちらはボディに施された防錆処理のお陰で、サビが出始めるのは10年以上経過してからと言われている。

だが、サビは表面に現れるものだけではない。車体の奥深くにも発生するのだ。マツダはユーロNCAP(European New Car Assessment Programme:欧州における新車アセスメント・プログラム)で非常に良い成績を収めているが、一方で2003〜2008年型のマツダ車は、死亡リスクが20%上がるという。原因はボディシェルの劣化によるものだ。サビの酷いテスト車両では、シャシーのレールがフロアから離れ、足元部分には亀裂が入り、サイド・シルは崩れてしまう。シートの土台は動き、ダミー人形の頭はBピラーに当たっている。これらは全て重大な不備だが、テスト車はこれだけのサビにもかかわらず、サッチャム社が予想していたより良い状態で衝突試験を終えたという。しかし、腐食したフレームでは、本来の設計で意図した通りに衝撃が伝わらないことは明らかだ。



ゴルフはマツダよりも明らかに良い状態で試験を終えている。壁に衝突した際はサビの破片が散ったものの、時の経過による自然現象が招いた失点は1ポイントだった。しかし、覚えておくべき重要な点は、これらのテスト車が同じモデルの2018年型つまり新車の耐衝撃性標準を定める際に参照する試験と比較してはいないということだ。今回の衝突試験で、ゴルフのエアバッグは正しく膨らんだが、マツダ6はフレームの不具合で、ダミー人形の頭部がエアバッグ下部に当たる形になった。つまり設計通り機能しなかったのだ。

それなりに気を付けて運転すれば、十数年落ちのクルマも大抵はちゃんと走る。しかし、クルマのボディがクネッケブロード(スウェーデンのライ麦乾燥パン)のようになってしまったら、走って移動できるだけでは十分でないということを、今回のテストでは思い知らされる。表面的に目で見えるサビだけを一所懸命に補修しても、車体の内部にはサビが残る。骨格はますます酷い状態になり、一見きれいに見えても実は恐ろしく危険なクルマに、気付かないうちになっている。2年ごと車検を受けなければならないというのは、決してユーザーに負担を強いるだけの悪い制度ではないのだ。



By ANTTI KAUTONEN
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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