カタチも魅力的!? GMが最新ソフトウェアを駆使しパーツの軽量化や強度の向上を図る
自動車メーカーは昨今、ハイテク燃焼方式48Vマイルド・ハイブリッド・システムなど燃費向上に知恵を絞っているが、効率とパフォーマンスを改善する一般的な方法としてはクルマの軽量化が挙げられる。ゼネラルモーターズ(GM)が発表した新しいテクノロジーは、あちこちから少しずつ重量を削減するという平凡な考え方かもしれないが、それで作り出されたモノの見た目がなんとも異様なのだ。

この技術は「オートデスク」という企業が開発した最新ソフトウェアを使い、ある部品の様々なバリエーションが短時間に作れるというもの。特定のパーツの強度、重量、素材や製作工程などの制約の中で、このソフトウェアは何とも不思議なカタチの部品を創り出すのである。写真の部品は、従来なら8つの構成要素から成るブラケットを、このソフトウェアが3Dプリント技術を使って作り出した試作品で、これ以上分解できない1つの部品に置き換えることができる。その結果、強度は20%向上し、40%も軽くなったというが、その見た目はまるでエイリアンの宇宙船から持って来たような形をしている。3Dプリンティングで製造されたブガッティ「シロン」のブレーキ・キャリパーを思い出す。

GMの最新ソフトウェアが軽量化と強度の向上を図って作り出した部品がなんとも異様な形
軽量化した部品は内燃エンジン車と同じ理由で電気自動車(EV)にも有益だ。車体が軽くなればクルマを動かすエネルギーも少なくて済み、航続距離が長くなるということにつながる。

この技術は軽量化、強度の向上という目的で使われるが、こうして生まれた新しいパーツは座席の下に隠しておくには勿体ない形をしており、このソフトウェアをデザインの強化に使えないかという興味が湧く。コンセプトカーのような先鋭的なスタイルのボディでありながら、強度も充分でコスト的に量産が可能なクルマの開発に、このソフトウェアが使えるのではないだろうか。あるいは、このような有機的な形をしたパーツが、クルマ全体のデザインを構成するようになるかも知れない。デザイン要素としてこれらのパーツを表に出したり、透明なパネルで覆って外から見えるようにすることもできるだろう。この技術は、性能的に優れるだけでなく、視覚的にも面白いクルマを作り出せる可能性を秘めており、今後の更なる用途が期待される。


By JOEL STOCKSDALE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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