ポルシェのGT部門開発責任者、「ヴァイザッハ パッケージ」をRS以外のモデルに導入する可能性を否定せず
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米国の情報サイト『Digital Trends』が、ポルシェでGT部門の開発責任者を務めるアンドレアス・プロイニンガー氏にインタビューを行い、軽量化オプションの「ヴァイザッハ パッケージ」をRS以外のモデルに設定する見通しについて尋ねた。同氏は明言を避けたものの、「今後、軽量化パッケージを他のモデルラインに導入する可能性は否定しません」とのヒントを示した。プロイニンガー氏は「今は非常に忙しいので、まだ何も計画していません。カイエン・ヴァイザッハが来月発売されるとは期待しないでください」と付け加えたものの、この話を「911ターボS エクスクルーシブシリーズ」のオーナーが聞いたら、次のモデル・イヤーでどんな変更があるか、こぞってディーラーに問い合わせることだろう。

ポルシェヴァイザッハ パッケージを、車両価格84万5,000ドル(約9,200万円)の「918スパイダー」に8万4,000ドル(約910万円)のオプションとして初めて導入した。これを選ぶと、装備の省略、金属パーツのカーボンファイバーへの置き換え、マグネシウム・ホイールの採用によって、車両重量を軽減することができる。

続いて同パッケージは昨年、販売価格18万8,550ドル(約2,050万円)の「911 GT2 RS」に3万1,000ドル(約340万円)のオプションとして登場。これを装着して30kg近く減量した同車は、ニュルブルクリンク北コースの量産市販車最速ラップ・タイムを更新した。ポルシェは今年、同パッケージからマグネシウム・ホイールを切り離し、価格を前者は1万8,000ドル(約190万円)、後者は1万3,000ドル(約140万円)に設定した(日本におけるGT2 RSの消費税込み車両価格は3,656万円。ヴァイザッハ パッケージのオプション価格は265万7,000円〜324万1,000円。マグネシウム・ホイールは216万円)。さらに「911 GT3 RS」にもヴァイザッハ パッケージを導入し、約18kg減量した同車はニュルブルクリンクで7分を切るラップ・タイムを記録している。

ヴァイザッハ パッケージをRS以外のモデルにも導入する1つの論拠は、ポルシェにとって思いがけない稼ぎどころになるということだ。プロイニンガー氏によれば、911 GT2 RSにおける同パッケージの装着率は90%を超えるという。最高出力700psを発生するこのクーペは1,000台の限定生産だったから、900人以上の購入者がヴァイザッハを選択したということであり、同氏は911 GT3 RSにおける装着率も同程度になるとみている。

導入モデルの拡大に当たってネックになるのは、パーツの調達だ。プロイニンガー氏は、ヴァイザッハ パッケージが予想以上の人気となったため、パーツの製造工場、特にホイールの製造に関して想定外の問題が発生したことを明かし、「レースカーやオートバイも含め、世界中のマグネシウム・ホイール市場の85%を、ポルシェのこのオプションが占めています」と語っている。『Digital Trends』が尋ねた質問はポルシェのスポーツカーに関するものだったが、ヴァイザッハ パッケージがポルシェの多くのモデルに普及した暁には、SUVにも設定するのが自然な流れだろう。BMWが証明しているように、より軽量で速くて高価なSUVを投入して失敗した例はまだないのだ。

他にもプロイニンガー氏は、911の軽量化に関する質問に「カーペットやグローブボックスを削除してまで軽量化することはありません。それで削減できる重量はわずかだし、クルマが安っぽくなるだけです」と答えたり、GT3 RSにマニュアル・トランスミッションの設定がない理由の1つとして、GTモデルの生産ラインが1本しかなく、バリエーションを増やせば複雑になり、効率が悪くなるということなども語っている。


By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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