ホンダ、若いドライバーにマニュアル・トランスミッションの操作を教える講習会を米国ロサンゼルスで実施
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時代ともにマニュアル・トランスミッション(MT)は次第に減っており、その操作方法を習得する機会もなくなりつつある。そうするとますますMT車が売れなくなり、自動車メーカーはMTの設定を廃止せざるを得なくなる。そんな悪循環に抗おうと、ホンダは米国ロサンゼルス地域で「Shifting Gears」と銘打った講習会を開催し、MTを装備した自社のクルマを多数用意して、ドライバーにMTの操作を教える運動を始めた。

しかもホンダが用意したMT車のラインアップがクールだ。新車の「アコード」「シビック(もちろんTYPE Rも含む)」「フィット」だけでなく、昔の「シビック CVCC」や「プレリュード SH」、さらにはハードコアな「S2000 CR」まで揃えてきたのだ。MTにほとんど馴染みがない初心者はパイロンを並べた低速のコースで操作方法を教えてもらい、比較的経験のあるドライバーはエンジェルス・クレスト・ハイウェイでこれらのMT車を走らせた。ちなみに同所は我々が新型「シビック Si」に試乗した道路だ。

現在ホンダは米国で、フィットの「LX」「スポーツ」「EX」、シビック セダンの「LX」「EX-T」、シビック クーペ の「LX」「EX-T」、シビック ハッチバックの「LX」「スポーツ」、アコード スポーツの「1.5T」「2.0T」にMTの設定を用意している。「シビック TYPE R」と「シビック Si」のクーペ とセダンはMTのみだ。さらにクロスオーバー車の「HR-V」も「LX」「EX」トリムでMTが選べる。

Honda Celebrates the Thrill of Driving Manual with Millennial-Focused ‘Shifting Gears’ Experience in Los Angeles
MTの講習を行っている企業はホンダだけではない。コレクターカーなどを扱う保険会社ハガティは数年前から「Hagerty Driving Experience」プログラムを北米の各地で実施しており、地元のクラシックカー・オーナーが愛車を使って若いドライバーにMTの使い方を教えている。筆者は数年前、ハガティのインターンを務めていた時に同講習の準備を何度か手伝い、当時このイベントに協力していたフォードの「フォーカス ST」や「マスタング」を使って指導補助まで行った。経験の浅いドライバーが多かったにもかかわらず、クラッチから煙が出たりトランスミッションが壊れたりするようなトラブルは全くなかった。

もちろん、ホンダが今回の講習会を企画した目的は、MTを存続させていくためだけではないだろう。近い将来クルマを購入するであろう若い世代とその親に、ホンダのブランドとクルマに慣れ親しみ愛着を持ってもらう機会にもなる。それでも、MTを使いこなすスキルを伝授し、MTの継続的な需要を生み出していこうとする企業の取り組みは、我々が見ても嬉しいものだ。


By JOEL STOCKSDALE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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