【NYオートショー2018】メルセデスAMGのムアースCEO、今後のAMGに12気筒エンジンは必要ないと語る
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米国版Autoblogの記者はニューヨーク国際オートショーの会場で、メルセデスAMGのトビアス・ムアースCEOに短時間ながらインタビューすることに成功した。様々な話題に加えて、AMGの名高いV12エンジンの将来性について尋ねてみたのだが、どうやら見通しは暗そうだ。ムアース氏はAMGのクルマ、特にメルセデス・ベンツがベースではない「メルセデスAMG GT」のようなAMG独自のモデルにとって、V12エンジンが必要とは考えていないという。

この見解に反論することは難しい。「メルセデスAMG GT 63 S 4ドア・クーペ」の4.0リッターV8ツインターボが最高出力639psを発生する一方、「メルセデスAMG S 65」の6.0リッターV12ツインターボは最高出力630psに留まっているからだ。確かに最大トルクでは後者のV12が1000Nmと、前者の900Nmを上回るが、4気筒分少ないことからノーズに掛かる重量が軽減し、ハンドリングの向上につながる。その上、V8はメルセデス・ベンツのファミリーと多くを共有するため、開発や改良、認証に掛かる費用が、新たにV12エンジンを用意するよりも抑えられる。

今後AMGから新たなV12パワートレインが登場する見込みは薄いものの、ムアース氏の発言はAMG以外のメルセデス車までV12を必要としなくなるという意味ではない。メルセデスの最高級車には引き続き12気筒エンジンが使用されるだろうと同氏は語った。ただし、今後のV12モデルが、前述のAMG S 65のようなAMG仕様のメルセデス車を含むのか、それとも「メルセデス・マイバッハ S 650」といったAMGと関わりのないモデルに限定されるのかについては言及しなかった。

今回のインタビューでは、他にもいくつか興味深い情報を得ることができた。その1つがジュネーブ・モーターショーでデビューした新型車、メルセデスAMG GT 4ドアクーペについてだ。AMGがこの実用的なGTモデルを誕生させた背景には、メルセデスから他の自動車メーカーへ顧客が流れているという事情もあったらしい。ムアース氏の話では、「Cクラス」や「Eクラス」のAMGモデルに乗っているオーナーは、より特別でパフォーマンスが高く、なおかつ実用的なクルマを求めていたという。残念ながら今までそんな需要に応えられるモデルがなかったので、AMGが独自の4ドア・モデルを投入することになったというわけだ。

また、AMG GT 4ドア・クーペに「メルセデスAMG GT R クーペ」以上のパワーを与えたモデルが設定されている理由については、車両重量がより重く4輪駆動であるからだということも分かった。ムアース氏によると、AMGは個々のモデルに適した出力を設定しており、重量増に応じて必要になった大きなパワーを4輪駆動で扱いやすくしたのだという。


By JOEL STOCKSDALE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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