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「私はこのクルマが好きです」。こう語るのは同社のデザイン・ディレクターを務めるイアン・カラム氏だ。米国ニュージャージー州マファに新設されたジャガーランドローバーの北米本社で、ステージに上がったジャガーの新型「F-PACE SVR」を見て、心の底から出た言葉だろう。SUVを作るというジャガーの決断を受け入れているものの、カラム氏が(自身で繰り返し言っているように)ハイパワーなスポーツカーに情熱を持ち続けていることは明白だ。F-PACE SVRは、SUVとスポーツカーの要素を融合させ、同氏が嬉しそうに「馬鹿げたクルマ」と表現する仕上がりになった。

ジャガー・ランドローバーではお馴染みの5リッターV8スーパーチャージド・エンジンが最高出力550psと最大トルク680Nmを発揮し、F-PACE SVRは0-100km/h加速4.3秒、最高速度283km/hと発表されている。公道では最速のSUVとなりそうなこのモデルが、今年の夏には注文できるようになる(日本への導入時期は未定)。


しかし、注目すべきは強力なエンジンだけではない。ベースとなった標準モデルの「F-PACE」から、他にも様々な機械的な変更や改良が施されている。サスペンションのスプリングは前30%、後10%固められ、さらにアンチロールバーを組み込むことでボディ・ロールは5%低減した。専用の21インチ・ホイールはフロントよりリアが25mm幅広く、オプションの22インチ・ホイールは前2.4kg、後1.7kg軽量化された。スポークのデザインは、大型化されたブレーキ・ディスク(前395mm、後396mm)に、より多くの空気を送り込むことができるという。F-PACEでは初となるリア・エレクトロニック・アクティブ・ディファレンシャルを装備し、トルク・オンデマンド式全輪駆動(AWD)システムのインテリジェント・ドライブライン・ダイナミクス(IDD)の制御技術は、このEADのメリットを最大限に発揮できるように最適化。可変バルブを備えるアクティブ・エキゾースト・システムは、標準のF-PACEのものより6.6kg軽量化されている。アダプティブ・サスペンションや8速オートマチック・トランスミッション、電動パワーステアリングなどのソフトウェアもSVR専用に調整・最適化されており、ドライビング・モードを「ダイナミック」に切り替えると、シフト、スロットル、ステアリングのレスポンスが向上する。


カラム氏のチームが手掛けたエクステリアは、フロントのエアインテークとサイド・フェンダーベントの開口部を拡げ、ホイールアーチ内の減圧を図り、揚力の減少させると同時に冷却性能を向上させた。ボンネットにはエンジン・ルームの熱を逃がすベントが開けられている。4本のテールパイプが突き出したリア・バンパーにはサイドストレーキが備わり、車体の後部へ抜ける気流を整えてエアロダイナミクスの向上に貢献する。リア・スポイラーも専用デザインだ。


インテリアは、薄くて軽量なスポーツ・シートが洒落たキルテッド・レザーで仕上げられている。後部座席もスポーティな形状となり、フロントと同じ固定式ヘッドレストが備わる。F-PACEで標準のダイヤル式シフトセレクタージャガー「Fタイプ」で使われているスポーティなピストル型シフトレバーに変更された。とはいえセンターコンソールのスペースをかなり奪っていることに変わりはない。


英国における販売価格は7万4,835ポンド(約1,120万円)から。カラム氏はそれより安く自分用の1台を手に入れるのだろう。


By JAMES RISWICK
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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