まるで有機物のような形! ブガッティ、3Dプリンターで製造した新型チタン製ブレーキ・キャリパーを発表
自動車メーカーが3Dプリント技術を活用し始めたのは最近のことだ。これまで我々は、3Dプリンターで作られた多種多様なパーツを興味深く見てきた。MINIカスタマイズ可能なトリムやインテリアなどのパーツを提供し始め、ミシュランは3Dプリンターで海洋生物のようなエアレス・タイヤを製造したケーニグセグは「アゲーラOne:1」に3Dプリンターで作った特製ターボチャージャーを装着している。そして22日にはブガッティが、「シロン」に装備する3Dプリントで製作したブレーキ・キャリパーをテスト中であると発表した。

これら8ピストンの固定キャリパーはワイルドなルックスで、重量を減らすためにブガッティは不要な部分を削ぎ落とし、生物を思わせる有機的な形状となっている。従来型のキャリパー鋳造法では成型できる形に限りがある。鋳型にアルミを流し込むのだが、どうしてもある程度は無駄な部分が出来てしまうのだ。3Dプリンターを使えば、層を積み重ねていく方法でキャリパーを作ることが可能になる。現在出回っているキャリパーの殆どはアルミで作られているが(現在のシロンに装備されているキャリパーもそうだ)、3Dプリンターで作る新型キャリパーはチタン製だ。


ブガッティによれば、このキャリパーは3Dプリントで作られたチタン製部品の中で最も大きな機能部品になるという。この形は剛性を最大限に高め、足元の重量を減らすことでばね下重量が軽減する。このチタン合金(Ti6AI4V)は、航空宇宙産業でも飛行機の翼部やロケットエンジンのパーツに使用されているものだ。ブガッティの新型キャリパーの重量は1つ2.9kgで、現在採用されているアルミ製の4.9kgの物よりはるかに軽い。引張強度も上がる。つまり新キャリパーは軽くて強いパーツに変わるということだ。

新パーツの主な欠点として、製造時間が非常に長いことが挙げられる。3Dプリンターでキャリパー1つを作り上げるのに45時間掛かるのだ。だがシロンのような限定生産モデルにとって、この程度の時間は、さほど大きな問題ではないかもしれない。テストは今年初旬から開始されるということで、試験を進める間に製造時間が短縮されることをブガッティは願っている。それでもやはり、トヨタ「カムリ」に3Dプリントで作られたチタン製キャリパーが使われることは当分ないだろう。


By REESE COUNTS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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