【北米国際オートショー2018】インフィニティ、可変圧縮比エンジンを搭載するセダンのコンセプト「Qインスピレーション」を発表!
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インフィニティは、北米国際オートショー開幕前から何度も「Qインスピレーション コンセプト」のティーザー画像を公開してきた。詳細は明らかにされていなかったが、そのデザインはクリーンで流麗、そして力強い印象を受けた。リア・エンドにエキゾースト・テールパイプが見当たらないことから、我々はこのクルマにある種の電動パワートレインが搭載されるものと期待していた。だが、インフィニティはこの機会を利用して、可変圧縮比(VC)ターボ・エンジンの技術をさらにアピールすることにしたようだ。開幕した北米国際オートショーで遂にQインスピレーション コンセプトの実車を披露したインフィニティは、この見事なショーカーに強力だが効率的なVCターボ・テクノロジーを搭載し、近い将来にその応用を拡大する可能性を示唆した。


世界初の量産型VCターボ・エンジンは、2017年のLAオートショーで発表された新型「QX50」に搭載されてデビューを果たした。今回のQインスピレーションでは、VCターボによるコンパクトなパワートレインの利点を最大限に活かし、中型車のサイズを維持したまま、インフィニティのデザイナー達は車内空間を拡大するパッケージングに挑んだ。フィスカールーシッド・モーターズなどのメーカーは、電動パワートレインを使って同じようなことをやっているが、インフィニティはVCターボにより、さらに効率的な未来のパワートレインとのギャップを埋めながら、全盛期の内燃機関テクノロジーを改良することで、似たような目的を実現しようとしたのだ。

以前にもご紹介したとおり、インフィニティのVCターボは状況に応じて、圧縮比を高出力の8:1から、燃費効率を最大限に追求する14:1の間で、自在に変更・最適化することができる。この4気筒エンジンのシリンダーヘッドに統合されたエキゾースト・マニホールドに搭載されているのは、シングルスクロールのターボチャージャーだ。インフィニティによると、このシステムは大排気量ガソリンV6エンジン並みのパワーと、ハイブリッドやターボディーゼルのように強力なトルクと高い効率性を両立させることができるという。Qインスピレーションでは、そのパワーは基本的に前輪を駆動し、路面状況に応じて左右の後輪にもそれぞれ配分することができる。


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デザインの習作としては、見事な出来と言っていいだろう。流線型のプロポーションとラインは実に魅力的で、ボディ・カラーのホワイトによってそれが強調されている。フロントには様々なデザイン要素が盛り込まれており、前方に備わる大型の「ダブルアーチ」グリルが目を引く。だが、その後方は、全体が上手く調和している。前後に長いキャビンとクーペのようなディメンションは、4名の乗員のヘッドルームを最大化しながら、空気抵抗を抑えている。内装も外装も、近づいて細部を見れば見るほど、さらに興味深く感じられる。




インテリアはシンプルであると同時にエレガントに仕上がっている。清潔感と快適性を提供しながら、外側から内側へ美的魅力を運んでくる。ホワイトとブラックのレザーはオレンジがアクセントになっており、カバ材のトリムと上手く溶け込んでいる。

インフィニティは室内を最大限に広げると共に騒音を最低限に抑え、乗員に静かで快適な空間をもたらした。各席に備わるタッチスクリーンによる「ヒューマン・マシン・インターフェイス」を特徴とし、「瞑想・回生モード」と呼ばれる機能が搭載されている。これはインフィニティによれば、「インフォテインメント・ディスプレイの表示を最小レベルに設定し、移動中の乗員を全てのストレスから解放する瞑想に導き、さらにクルマが乗員の生体特性をモニターする」という。スクリーンは各乗員が別々に楽しめるインフォテインメントにも使用できる。


Qインスピレーションはまた、近い将来に実用化される半自動運転機能の最新バージョンも搭載している。日産の「プロパイロット」と呼ばれるこの技術は、カメラとレーダーを使って先行車両を認識し、後続するドライバーを支援する。さらに複数車線の高速道路では自動操縦を続け、目的の出口で降りることも可能だ。

このQインスピレーションに市販化の計画はない。しかし、そこに搭載されたテクノロジーは、近い将来のインフィニティの市販車で見ることができるようになるだろう。このデザインもまた、近い将来の市販モデルに受け継がれることを期待したい。


By JOHN BELTZ SNYDER
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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