Dynamic photoColour: Ara Blue
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アウディの「A7」は2010年に発表されて以来、いくつかのマイナーチェンジを除き、ほぼ同じ形のまま走り続けてきた。しかし、ついにアウディこの高級4ドア・クーペを7年ぶりにモデルチェンジし、画像の新型「A7 スポーツバック」を公開した。見た目も中身も刷新され、全体的にフラッグシップ・セダンの新型「A8」との共通性が感じられる。パワートレインには新開発の48Vマイルドハイブリッド技術が採用された。


まずエクステリアを見ても、新型A8との関連性は明らかだ。六角形のグリルとそれに合わせてデザインされたヘッドライトは、より大型で高級なA8とよく似ている。だが、よく見ると違いも分かる。ヘッドライトは後方に傾斜しており、アクセントになるLEDデイタイムラインニングライトが組み込まれている。A8と比べると目つきが鋭く、不機嫌で怒ったような顔だ。フロント・バンパーに開けられたロア・グリルは、先代同様にシンプルなブラックで、スポーティさを強調している。

Static photoColour: Florett Silver
サイドから見ると、トレードマークのテールゲートを備えたファストバック・スタイルは継承されていることが分かる。前後のフェンダーは先代よりも力強く張り出して見えるが、それはホイールアーチの上に、ボディをワイドに見せるキャラクターラインが折り込まれているからでもある。ガラス面は特に後方が拡大された。大きくなったリアのクォーター・ウィンドウはキンク(跳ね上げ)が浅くなったため、後方に向けてそれほど狭まっていない印象を受ける。代わりにショルダー部分の個性は薄まった。


エクステリアで最も大きく変わり、特徴的なのはテール部だ。先代A7の左右に分かれていたテールランプは廃止され、車幅いっぱいに伸びた13個のLEDが、両側に回り込んだテールランプをつなぐ。このテールランプはリア・バンパーの継ぎ目からハッチゲートまでアーチ型を描くラインの下にぴたりと収まっている。リア・バンパー下部に備わるディフューザーのパネルにも、このアーチが反復されている。

全長4,969mm × 全幅1,908mm × 全高1,422mmという車体サイズは、先代より僅かに小さくなったが、ホイールベースは2,926mmと、11mm伸びている。

Interior
インテリアも大幅に変更を受け、やはりA8から多くを受け継いでいる。それはインフォテインメント・システムのデュアル・タッチを見ればすぐに分かる。メインとなる上部のスクリーンは、音楽やナビゲーションに使用される10.1インチ・ディスプレイ、そして下部の8.6インチ・ディスプレイはエアコンの調整用だ。これらを操作するMMI(マルチメディア・インターフェイス)のロータリー・スイッチは廃止された。A8と異なるのは、ディスプレイがドライバーの方に向けられていることだ。加えてグリルの六角形をモチーフにしたダッシュボードと、各部に見られる角張ったデザインが、インテリアによりスポーティな雰囲気を与えている。

新型A7には、このハイテクなインテリアに見合うだけの、ハイテクな機能や機械も採用されている。車線逸脱防止機能のほか、自動駐車や車庫入れ機能も搭載されており、ドライバーはクルマから降りた状態で、クルマが自動的に駐車したり、あるいはガレージから出て来る様子を見ていることができるのだ。

機械的な技術面については、48ボルト電装システムを使った新開発のマイルドハイブリット(MHEV)ドライブシステムの紹介から始めよう。これはA8に搭載されたシステムと同じである。リチウムイオンバッテリーとベルト駆動式オルタネータースターターの組み合わせにより、エンジンの始動と停止のサイクルがより高頻度で長くスムーズになる。アウディによれば、実際の走行条件で100km走行あたり最大0.7リッターの燃料消費が削減されるという。
Audi A7 Sportback
新型A7の発売当初に用意されるエンジンは、ガソリン3.0リッターV型6気筒ターボのみ。最高出力340psと最大トルク500Nmを発揮する。これにデュアルクラッチ式7速「Sトロニック」トランスミッションと、「クワトロ」4輪駆動システムが組み合わされ、0-100km/hまで5.3秒で加速する。 新欧州ドライビングサイクル(NEDC)による燃料消費量は100kmあたり6.8リッター(約14.7km/リッター)と発表されている。なお、このモデルはアウディの新たなネーミング体系に基づいて、車名に従来のような排気量を示す「3.0」ではなく「55」という数字が付き「A7 スポーツバック 55 TFSI クワトロ Sトロニック」と呼ばれる。欧州では他の6気筒や4気筒エンジンも遅れて追加される予定だという。

さらにオプションで、左右後輪の駆動力を可変するトルクベクタリング機構「スポーツ・ディファレンシャル」や、後輪を最大5度まで前輪と同方向あるいは逆方向に操舵する4輪操舵「ダイナミック・オールホイール・ステアリング」を装備し、運動性能を一段と引き上げることも可能だ。このシステムでは、60km/h以下の速度で走行中には取り回しを改善させるために後輪は前輪と逆方向に操舵され、60km/h以上になると車線変更時や高速コーナリングの安定性を高めるために前輪と後輪が同じ方向に操舵される。

Audi A7 Sportback world premiere, Ingolstadt
新型A7 スポーツバックは、本国ドイツでは2018年2月末から販売が始まる予定で、価格は6万7,800ユーロ(約907万円)からとなっている。日本での販売時期や価格は今のところ未発表。ちなみに現行(先代)モデルの日本における販売価格は725万円からなので、値上げされる可能性が高そうだ。


By JOEL STOCKSDALE
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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