テスラは2017年4月にEVトレーラーの開発を発表しており、イーロン・マスクCEOは「9月に正式発表する」「開発チームはEVトラックを次のレベルへ引き上げる素晴らしい仕事をした」と褒め称えていました。しかし、これまでにその詳細は明らかになっておらず、エネルギー消費効率の最適化のためにトレーラー複数台を自動運転で編隊走行させる計画であるとの話題が出たぐらいでした。

今回新たに出てきた情報によると、テスラ・トレーラーの航続距離は1回の充電で200~300マイル(320~480km)程度になる見込みとのこと。もしそれが本当なら、1回の給油で1000マイル(約1600km)は走行できるディーゼルエンジンの長距離トラックに対しはるかに短い距離しか走れないことになります。

とはいえ、メルセデスのUrban eTruckがフル充電で200kmほどしか走れないこと、テスラ Model 3の航続距離が約344kmほどだと考えれば、エネルギー消費の大きそうなトラックヘッドとしてはそこそこの性能と言えるのかもしれません。

今年始めにテスラと会合を持ったとする、マイアミのトラックリース・レンタル企業Ryder Systemのスコット・ペリー氏は、テスラが紹介したトレーラー牽引車は運転席の後ろにスリーパー(寝台)がない短距離車、いわゆるデイキャブだったとしています。

デイキャブが担う短距離輸送は、港や空港から近隣の倉庫、またはそこから各企業の拠点や工場などへといった用途に活躍しており、カナダ・トロントの自動車追跡管理会社Fleet Completeによると、米国のトラック輸送全体の30%を占めているとのこと。

よってEVトラックの後続距離が短いからと言って、トラックとしての活躍の場が限定されるわけではありません。テスラが最初から都市部に多いとされる短距離用途を意図してEVトレーラーの開発をしているのであれば、排気ガスを出さないメリットもあり、業界の採用も進みそうです。

ちなみにRyder Systemは米国では老舗のトラック供給管理会社。2016年末には新興EVメーカー、ニコラ・モーターの水素燃料電池式トレーラーヘッドNikola Oneについても、そのメンテナンスを受け持つことが発表されていました。


By Munenori Taniguchi

※こちらの記事はEngadgetより許可を得て掲載したものです。

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