マイクロソフトのサポート切れOSをも含んだパッチ配布によって、一時は猛威を奮ったランサムウェアWannaCryもすでに感染ピークを超えたと思われていました。しかし、セキュリティ対策には終わりはありません。今週に入って、埼玉県にあるホンダの狭山工場が新たにWannaCryの被害に遭っていたことがわかりました。
最初に感染がみつかったのは6月18日夕方で、海外拠点を含む社内ネットワークを通じて感染が広がったとのこと。狭山工場では発覚から20日にかけて工場が停止し、アコード、オデッセイ、ステップワゴンなど1日あたり1000台分の生産に影響が出ました。なお、ホンダは感染したPCをすみやかにネットワークから隔離し、20日のうちに生産システムの復旧を完了したとしています。

ホンダではWannaCry対策を講じ、社内への周知もしていたものの、生産設備に使われていた古いPCの一部に対策が行き届いていませんでした。工場を抱える企業では、場合によって生産設備用のPCはIT部門でなく生産部門が管理しているケースも多く、自動車や石油化学工場など大きな生産設備を抱える工場ではなかなか管理徹底が難しいこともあるのかもしれません。

ちなみに、自動車メーカーではフランスのルノーもWannaCry被害に遭ったことが報告されています。製造業のIT管理部門は、事務用PCだけでなく生産現場の設備や検査機器などで使うPCにもWannaCry用パッチを当てておく必要がありそうです。

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