メルセデスAMG、ハイパーカー「プロジェクト・ワン」の内部画像を公開
メルセデスAMGが昨年のパリ・モーターショーで明らかにした新型ハイパーカーの開発計画「プロジェクト・ワン」。実車の発表はまだ先になるようだが、我々の期待を煽るように、まずはその内部画像が公開された。

エンジンはF1マシンで使われているものがベースになると言われていたが、確かにそのような感じだ。カーボンファイバー製エアインレットの下にはV6ハイブリッド・パワーユニットをミドシップに搭載し、その横にヘビの群れのようなエキゾースト・マニホールドが見える。エンジンの後方に位置するトランスアクスルのAMTギアボックスは、構造部品として後輪を支える。

電動ターボチャージャーは、斬新な熱エネルギー回生システム(MGU-H)の一部だ。MGU-Hは要するに、ターボコンプレッサーを回転させる排出ガスから熱エネルギーを回収するシステムで、蓄えたエネルギーを使う必要がある時には流れを逆にしてコンプレッサーを回すこともできる。それに関連して、高電圧のリチウムイオン・バッテリーが前車軸のすぐ後ろに配置されている。


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前輪は左右に1基ずつ搭載されたモーターが電気で駆動し、V6エンジンとは機械的に接続されていない。必要な動力は、おそらくMGU-Hのエネルギーと運動エネルギー回生システム(MGU-K)から回収したパワーを組み合わせるのだろう。MGU-Kでは基本的に、従来型のハイブリッド・ジェネレーターがエンジンに物理接続されている。理論的には従来と同じでも、このジェネレーターは同車の他の部分と同じくらい先進的なものになるはずだ。それはインボード式サスペンションや、複雑な配置のプッシュロッドとトランスバース・マウントされたコイルオーバー・ユニットにも当てはまるが、リアはフロントと同様の興味深いマウント方式のダンパーに、メルセデス・ベンツの伝統的な5リンク式が組み合わされている。

もちろん、これは純然たるF1用ユニットがそのまま搭載されるわけではない。エンジンは寿命を延ばすため、許容回転数が本物のF1マシンよりも低く、1万回転をやや超える程度に抑えられる。それでもムアース氏によれば、走行距離5万kmほどでエンジンの本格的な分解点検が必要になるという。これは大掛かりな作業となり、費用もかなり嵩みそうだが、プロジェクト・ワンを購入するような人なら、それほど苦もなく払えるはずだ。なにしろ、車両価格は「200万ドル(約2億2,000万円)か、それを少し下回るくらい」になるというのだから。

正式発表は今年9月のフランクフルト・モーターショーになる見込み。それまで少しずつ、情報が明らかにされていくだろう。まずは今回公開された内部画像をじっくりとご覧いただき、それを覆うボディに想像を膨らませていただきたい。


By Alex Kierstein
翻訳:日本映像翻訳アカデミー