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自律走行テクノロジーは、法整備を上回る早さで進化しており、特に自動車保険業界は対応に苦慮している。大きな問題となっているのは、自律走行中のクルマが衝突事故を起こした場合、責任の所在がどこにあるのかということだ。テスラは、独自のオートパイロット・システム(自動運転機能)を段階的に提供しつつ、この難問を解決する対策にも取り組んでいるようだ。
2014年10月、テスラはオートパイロット・システムを搭載する「モデルS」を発表したが、その機能はまだ全面的に利用可能にはなっていない。だが今後、ネットワーク回線によってソフトウェアがバージョン7.0にアップデートされれば、自動ステアリングや自動追い越しを含む自律走行機能の90%が利用できるようになるという。
さて、テスラが提案した解決策だが、オートパイロット・システムがこれほど複雑な仕組みであるにもかかわらず、驚くほど"原始的"だ。米『The Wall Street Journal』紙がテスラの内部関係者の話として伝えるところによると、「ドライバーがウインカーを出したら、自動追い越し機能が作動するようにする」という。これにより、ドライバー自身が最終的な安全確認を行ったことになるので、事故が起きた場合の責任はドライバーにあるというわけだ。
全オートパイロット・システムが有効になるバージョン7.0の更新日はまだ発表されていないが、この夏に予定されている初期バージョンの訂正版がリリースされるタイミングでの導入はないだろうと同紙は報じている。テスラが完全に自動化されるのはまだ少し先の話になるようなので、保険会社にお勤めの人にはもうしばらく、ぐっすり眠ってもらいたい。
By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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