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  • Featured: 【試乗記】『スバル1000』富士重工エンジニアの、炎の魂が生み出した理想型:木下隆之
    2016年10月23日 17時00分

    「スバル=水平対向エンジン」  このイメージに疑いを持つ人は少ないだろう。世界で水平対向エンジンの量産を続けているのはポルシェとスバルのみ。その特異なレイアウトのエンジンは、実はスバル1000が源泉だったのだ。  ここからは、いかにスバル1000が技術的に魅力あるモデルであるかを、わかりやすく語ろうと思う。  スバル360の大ヒットで自信を深めた富士重工は、さらなる国民車として「スバル1000」の開発に着手した。そこで陣頭指揮をとっていた伝説のエンジニア百瀬晋六は、スバル360で採用したRR方式を潔く捨て、新たにFF方式に方向を修正する。  その理由はこうだ。  幻の高級セダンP-1でFRの開発を進めていた百瀬は、FRの効率の悪さに頭を悩ませた。フロントにエンジンを搭載し、そこで発生した動力をわざわざリアまで導き、さらに左右輪に流れを変えて伝達する。それにより機構は複雑になり、室内スペースを犠牲にする。さらにはプロペラシャフトの振動が快適性を犠牲にするなど、不具合が解消できなかったのだ。ならばフロントにエンジンを搭載し、すぐ近くの前輪を駆動させる事が理にかなっていると考えた。  しかも時代は名神高速道路の開通が計画されており、いずれ訪れる高速化時代には、直進性に優れたFFが有利だとの予測もあった。そこで一気にFF化に舵を切る。 ...

  • Featured: 【試乗記】スバル360は、平仮名で「くるま」とするのが心地良い:木下隆之
    2016年10月18日 17時00分

     こんなにもワクワクした試乗も少ない。こんなにも天気予報が気になった試乗も少ない。 この日は富士重工が企画した「歴史講座」の日。大切に保管管理してきた伝説のくるま達のステアリングを握ることが許された日だったのだ。  ただし、条件は天気が雨でないことだった。それもそのはずで、大切な稀少車をウエット路面で走らせるのははばかれる。良好なコンディションをキープするためにも、雨が降らないことが唯一の約束事だったのだ。そしてその日、台風19号の接近が報道されている中なのに、奇跡的にその時間だけ雨が上がった。ツイテいた。  スバル360は日本の高度成長期を支えた"くるま"である。「車」で漢字で表記するは似合わないし、カタカナの「クルマ」もイメージが違う。やはりスバル360は平仮名で「くるま」とするのが心地良い。  デビューは1958年。13年間販売しつづけたモデルである。時代は戦後の高度成長期。日本経済が右肩あがりで上向きつづけ、貧しかった日本人が「ゆたか」を実感しはじめた時代である。  高値の華だったマイカーが、庶民にも夢の車ではなくなった時代だ。通産省が「国民車構想」を掲げており、その役割を担ったのが排気量を360cc以下と定めた軽自動車だ。その急先鋒がスバル360だったのだ。  スバルは軽自動車といえども、大人4人がのれるくるまを目指した。RR方式を採用したのは、室内を広くするためには、エンジンを駆動輪に直結させたRR方式が理想だと考えたからだ。フロントが軽いから、ステアリングの操舵力も軽減できた。タイヤを小径の10インチとしたのも、室内空間を確保するためである。  全長は1995mm、全幅は1300mm、高さは1335mmと小さい。車重は385kgだった。それでも大人4名を乗せたのだから国民に支持されたのも道理である。ちなみに、2シーターのスマートはスバル360よりも全長で505mmも長く、全幅で200mmも広い。安全性などの要件が厳しい現在のくるまと比較するのも酷だが、あきらかに小さいのだ。このスペースに大人4人を乗せたというのだから驚きである。  エンジンは空冷2気筒2ストロークである。初期はわずか16馬力しかなかった。のちに36馬力まで強力になるのだが、非力ながら国民を乗せて野山を駆け回ったのである。...

  • Featured: ついに正式発表された新型インプレッサ 開発者が3つの愛を語る
    2016年10月15日 11時00分

    ついに新型インプレッサが正式発表され、価格まで含めたその詳細が明らかになった。すでにプロトタイプ(スバルによるとごく一部の樹脂部品を除き市販モデルと変わりないという)によるクローズドコースでのメディア向け試乗会がおこなわれ、その素性の良さはお伝えした通りだ。 次世代を見据えて開発された「SPG(スバル・グローバル・プラットフォーム)」のポテンシャルはきわめて高く、そのコーナリング能力の高さには驚くばかり。欧州Cセグメントハッチバックを脅かす存在といえるだろう。 さて、これまで公表されておらず今回の正式発表に伴って新たに発表されたのは価格である。ボディは「インプレッサスポーツ」と呼ぶ5ドアハッチバックと「インプレッサG4」と呼ぶ4ドアセダンの2種類があるがどちらも価格は共通で、1.6Lエンジン搭載の「1.6i-L EyeSight」が192万2400円~231万8400円、2.0Lモデルはベーシックな「2.0i-L EyeSight」が216万円~237万6000円、18インチタイヤやLEDヘッドライトを標準装備する「2.0i-S EyeSight」は237万6000円~259万2000円となっている。いずれも前者はFF、後者は4WDのプライスだ。 ...

  • First Drive: 【試乗記】スバル インプレッサ プロトタイプ 新型に当たり年の予感、端的に言えば味が良い:山田弘樹
    2016年10月11日 17時00分

    スバルのCセグメントを支えるインプレッサが、この秋にフルモデルチェンジを迎える。今回はそのローンチ直前のプロトタイプを、修善寺サイクルスポーツセンターのクローズドコースで試乗した。 イメージリーダーであったWRXを独立・上級移行させ、いわば"派手な看板"が無くなったインプレッサ。スポーツワゴンとしてはレヴォーグも高い人気を誇っているだけに、はた目から見ればその存在感は、ここ数年で一気に薄くなったかのように感じる。 しかしスバル独特の技術である水平対向エンジンと4輪駆動のカップリングはいまや立派なブランドアイデンティティとなっており、そこにアイサイトを中心とした安全技術の追加と、なにより価格帯の安さが加わって、インプレッサは骨太な人気を保ち続けているのである。多くの人が"スバルを買う"ために、これを選んでいる。 そんな、ごはんでいえば"お米"的な存在のインプレッサだが、今回の新型には当たり年の予感がある。その理由を端的に言えば、味が良い。 ちなみに試乗したのはスポーツワゴン形状の「インプレッサスポーツ2.0i EyeSight」と、4ドアセダンの「インプレッサG4 2.0i EyeSight」。双方ともにエンジンは2リッターで、駆動方式は4WDだが、そのラインナップには従来通り1.6リッターのFWDも加わる。 エンジンは現代水準で考えると、ごくごく平凡だ。 2リッターエンジンは、先代のFB20を踏襲。その8割方を刷新したというが、出力的には4psのアップに過ぎない(トルクは196Nmで変わらず)し、燃費性能もFWDで17km/L、4WDで16.8km/Lと、直噴化の影響が色濃く出ているわけではない。 それでもクランクシャフトの改良やカムカバーの樹脂化などによって12kgの軽量化を達成。ピストンの形状やTGV(タンブル・ジェネレーションバルブ)の取り付け位置を変更によって混合気の流れを適正化するなど、実に地道な改良を施して進化を続けている。 これを補佐する「リアトロニック」も、エンジンと同様にその8割方が新設計された。 7.8kgの軽量化と共に、レシオ守備範囲を従来の6.28から7.03へと拡大することで、低速域でのレスポンスから高速域での燃費走行まで広範囲にカバー。ちなみにこの数値は、同セグメ...

  • First Drive: 【試乗記】スバル BRZ、新生BRZの運転は面白い:山田弘樹
    2016年09月28日 17時00分

    登場からはや4年。初めてのマイナーチェンジを受けたBRZに乗って、ウソ偽りなく楽しいと思った。なんて気持ち良いクルマになったんだ! って。 そこにはもちろん、これまで2回に渡って行われた小変更(1回目はダンパー&スプリングの変更。2回目はリアセクションの剛性アップ、電動パワステの設定変更)が素地となっているのもわかっている。しかし今度のBRZは、何か吹っ切れた明るさがあるのだ。 BRZはご存じSUBARU唯一の後輪駆動車。提携関係にあるトヨタが発案し、水平対向エンジンを持つSUBARUに生産を委託した「TOYOTA 86の姉妹車」だ。そしてそんな「青天の霹靂」のようなスタートだっただけに、当初は自社でもこれを発売することに、迷いというか、ある種の"ぎこちなさ"があった。それが挙動にまで現れていた、とボクは勝手に感じている。 具体的にいうとそれは、旋回特性の違いに現れていた。 2012年登場時のBRZは、あくまで86との相対比だが、スタビリティ志向だった。そこにはまるで、安易なオーバーステア、つまりドリフトを否定するかのようなリアセクションの味付けがなされていた。これは主に、ダンパーの油圧特性とリア・サブフレームブッシュの高度の違いで実現されていたように思う。 対してトヨタ86はそのリア・サスペンション剛性が乏しく、フニョフニョで頼りなかった。ただその限界の低さが、街中では乗り心地の快適さや軽快感に、サーキットではドリフトしやすさにつながったのだけれど。 それがどうだ! 今回のBRZ(試乗したのは17インチを履いた「S」)は、まったくキャラ変わりしている。FRの楽しさに、目覚めちゃったかのような動きをするのである。 そのカギを握るのはボディ剛性の向上だ。 エンジンコンパートメントにはV型タワーバーブラケット、リアホイルアーチ内部にはリアエプロンアウタと呼ばれる補強部材を取り付け、リアピラーのスポットも増やして剛性アップを図った。 これによって乗り心地の快適性を損なわずスプリングとスタビライザーのレートが引き上げられ、かつかつそのロールスピードコントロールには、新開発のショックアブソーバーが与えられた。 また6MTモデルに限った話なのは残念だったが、エンジンにもひと手間加えられているのも嬉しかった。出力...

  • First Drive: 【試乗記】スバル レヴォーグSTI、魅力的な車はシッカリと理解される:飯田裕子
    2016年09月04日 17時00分

    2014年に発売を開始したスバルのニューモデル『レヴォーグ』が二度目の年次改良を行うと同時に、新グレードとなる『STI Sport』を追加。その『STI Sport』が発売開始から一か月で受注3000台越えのスタートを切っている。これはスバルにとっても"異例"なのだとか。 が、ワタシは少しも驚いていない。というか、魅力的なクルマはちゃんと理解されるのだと一人のクルマ好きとして嬉しくなった。 まずは『STI Sport』のベース車でもあるレヴォーグの改良ポイントに触れておこう。安全性の強化と静粛性の向上、そして少しだけ外見のアピアランスにも手が加えられている。 安全性についてはアイサイトを標準装備し、アドバンスドセイフティパッケージのオプション装着とそれを選ぶ方も多いという予防安全技術についてのアップデートはないが、今回はフロントドアビームの強化やリヤシートベルトのプリテンショナー追加、リヤシートクッションの改良によるサポート性の向上など、万一の際の衝突被害軽減が強化されている。 静粛性についてはフロント3面のガラスの2重化やリヤクオーターガラスの板厚のアップ、さらに荷室まわりには制振材が追加された。その効果はドアを閉めて走り出した瞬間から静さを実感できるほど。おそらく高速走行では風切り音なども侵入も減ると想像でき、ロングドライブの快適さも増すだろう。いや、静かさは快適さのみならず疲労軽減にもつながることで一つの安全性を高める要素になるから重要なのだ。 レヴォーグは2014年に国内専用モデルとして登場したが、翌年にはステーションワゴン市場の成熟した欧州でも発売を開始。以降、アジア市場でも販売されている。静粛性や安全性の向上は欧州ライバル勢たちとの競争力アップにも繋がるはずだ。 『STI Sport』の"STI"とは"SUBARU TECHNICA INTERNATIONAL"の略名。スバルのモータースポーツ活動を統括し、モータースポーツへの参戦をはじめ、その技術を市販車に反映させたパーツ開発やコンプリートカー開発などを行うスバルの子会社。こちら方面に詳しい方なら市販車をベースとしながら運動性能を優先してSTIパーツを多用し専用開発され、かつ台数も限られる「S」や「tS」シリーズたちのことをご存知と思うけれど、今回のレヴォーグ...

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