ハーレーダビッドソン、販売不振を受けてカンザスシティー工場を閉鎖へ
ハーレーダビッドソンが生産体制の統合整理を発表した。ミズーリ州のカンザスシティー工場を閉鎖し、生産をペンシルベニア州のヨーク工場に移管する。ミルウォーキー州を本拠地とするこの重量級オートバイ・メーカーは、販売台数が4年連続減少。特に2017年は販売急減に見舞われており、これを受けての動きだ。

報道によれば、今年中頃からカンザスシティー工場の約800人が職を失い始めることとなり、2019年秋までに同工場は閉鎖されるという。トランプ大統領から昨年、米国に工場を建設して雇用を創出している「優れた手本」であると称賛されたハーレーは、ヨーク工場において合計450人のフルタイム、パートタイム、契約社員を新規雇用すると述べている。

ハーレーのオートバイ販売台数はどの地域でも減少しており、今後の見通しも厳しさを増している。世界販売台数は2017年に6.7%減少したが、2018年はさらに最大4.9%減少すると同社は予測しているのだ。地元メディア『Milwaukee Journal Sentinel』によると、ハーレーの2017年第4四半期純利益は830万ドル(約9億110万円)と、前年同期の4,718万ドル(約51億7,900万円)から82%も急減したという。昨年の年間収益は増加したものの、販売台数は米国で8.5%減少、米国外で3.9%減少した。

ハーレーのカンザスシティー工場「ビークル・アンド・パワートレイン・オペレーションズ」は1998年に操業開始。「ダイナ」「スポーツスター」「VRSC」の全台数分の組み立てや、「V-Rod」のパワートレイン製造を行っている。ハーレーの生産は、米国では同工場を含む4カ所で行われており、米国外ではオーストラリア、ブラジル、インド、タイに生産拠点がある。

ハーレーは1月30日、販売不振を打開すべく、電動バイク「ライブワイヤー」を18カ月以内に発売するなどの復興計画を発表した。昨年発表された同社の10年計画では、米国で200万人の新規顧客を開拓することや、米国外市場の販売比率を全体の50%に引き上げること、100車種もの「インパクトの高い」新型モデルを投入することも挙げられている。

米証券会社エドワード・ジョーンズのアナリスト、ロビン・ディートリヒ氏は『Milwaukee Journal Sentinel』に対し、米国外の競合企業は強い米ドルのおかげで、米国外製オートバイを比較的安く米国で販売して利益を上げていると分析している。かつての好調な売れ行きを支えていたベビーブーム世代の高齢化も販売台数を左右する要因であるという。

金融情報サービス『Bloomberg』によれば、ブルームバーグ インテリジェンスのアナリスト、ケビン・ティナン氏はメールの中で「ハーレーは若い世代をバイクの世界に引き込めておらず、ハーレーのバイクは大きすぎて欧州やアジアでの移動手段にも向かない」との見解を示したという。


By SVEN GUSTAFSON
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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