ボルボの自動運転実証実験「Drive Meプロジェクト」、予想以上に問題解決に時間が掛かっているため4年先送りに
ボルボの自動運転車の実証実験計画「Drive Meプロジェクト」が足踏み状態となっている。同社は、100台の自動運転車をスウェーデンで展開するというこの計画を4年先送りするとし、技術がまだ万全でないことを認めた。ボルボによれば今後4年間で、ドライバーのいないクルマに搭載された自動運転テクノロジーと人々がどう関わり合っていくか、さらに理解を深める必要があるという。また、これによって2021年までに発売する同社初のレベル4の自動運転車をさらに進化されることができるとのことだ。

ボルボは4年前、2017年末までに100台の自動運転車をスウェーデン第二の都市ヨーテボリで走らせ、スウェーデン政府と共に交通や経済における効果を検証する、と発表した。そして今回、同社は今後4年間で100名程の人々にこのプロジェクトに参加してもらい、ボルボのエンジニアのためにフィードバックを集める、と述べている。

「これまでの行程では、とても難しいだろうと思われた問題に、我々の予想よりもずっと早く答えを得ることが出来ています。しかし、幾つかの分野では更に深く掘り下げ、解決しなければいけない問題が多くあると分かりました」と自動運転プログラム・ディレクターのマーカス・ロートホフ氏は『Automotive News Europe』に語っている。同氏は、ボルボが当初、「センサー・セット」の採用に消極的だった、と続けた。2013年に同社が予想したよりずっと早くセンサーの技術は進化しており、電子制御の分野にも予想より"大きな課題"であることが分かったという。ボルボは、レベル4の自動運転技術を消費者から信頼が得られるものにしたいと望んでおり、ハカン・サミュエルソンCEOによれば、この技術を搭載することで車両価格は1万ドル(約112万円)近く高くなる可能性があるとのことだ。

その代わりとしてボルボは、ヨーテボリ近郊に住む2家族に、同社の最新テクノロジーであるレベル2の運転支援技術を搭載したSUV「XC90」に試乗してもらうよう協力を求めている。同車のカメラやセンサーは、この地域の路上において周囲と車両やシステムとの関わりを認識することができる。このプログラムの参加者は初めのうちは両手をステアリング・ホイールの上に置いておかなければならないが、特別なトレーニングを受ければ、次第により進んだアシスト技術を搭載するクルマを経験できるようになる。来年初めにはさらに3家族が同プログラムに参加することになっており、次の4年間でおよそ100人がDrive Meプロジェクトに関わることになるそうだ。

「どんな技術も、安全性に疑問がある限り導入されることはない」とボルボはプレスリリースで語っている。


By SVEN GUSTAFSON
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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